株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円を捉えレンジ切り上がりを見極め

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28990 +190 (+0.65%)
TOPIX先物 1953.5 +10.5 (+0.54%)
シカゴ先物 28980 +180
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場ではNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。約1兆ドル規模のインフラ計画を巡り、バイデン大統領と上院の超党派議員グループが計画の枠組みで合意したことが好感され、景気敏感株を中心に買われた。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言以降は早期利上げ観測が後退しているほか、新規失業保険申請件数が予想を上回ったことで、テーパリングを慎重に進めるとの見方にもつながっている。これにより長期金利は1.50%を下回って落ち着いた動きとなり、ハイテク株への物色も強まっていた。SOX指数は構成銘柄の全てが上昇。S&P業種別指数は自動車・自動車部品、銀行、半導体・同製造装置が上昇する一方で、小売、不動産、公益事業が下落した。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比180円高の2万8980円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万8800円で始まると、寄り付き直後の2万8790円を安値に概ね2万8830円~2万8870円辺りで推移し、米国市場の取引開始後に2万8900円に乗せた。2万8900円を挟んだ保ち合いを経て、取引終了にかけてレンジを切り上げると一時2万8990円まで上昇幅を拡大。ナイトセッションの高値となる2万8990円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行から始まるとみられ、ギャップスタートから2万9000円を捉えてくる可能性が高い。ただし、足元では薄商いが続き、週末要因から積極的な参加者は限られると見られ、ショートカバーがどの程度入ってくるかを見極めたい。

 日経225先物はナイトセッションで25日移動平均線を支持線とした底堅さから、上値抵抗として意識されている75日線を捉えてきた。抵抗線突破となれば再び2万9000円~2万9500円のレンジに移行することが期待されよう。ギャップスタート後の底堅さを見極め、75日線を支持線に変えてくる動きを見せてくるようであれば、ロングスタンスに。

 また、昨日のNT倍率は続伸し先物中心限月で14.82倍に上昇、上値抵抗線となる25日線を捉えている。抵抗線突破からNTロング(日経225先物買い、TOPIX先物売り)の動きを強めてくるかが注目されそうだ。なお、VIX指数は15.97で終えており、一時14.19まで低下している。

株探ニュース

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