NFPが80万人超の増加を示せば、FRBの金利見通しを正当化との見方も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 NY時間の終盤に入ってもドル円は堅調な動きが続いており、111円台での取引が続いている。ただ、米国債利回りは下げ幅を拡大しており、ドル買い材料は見当たらない。本日は6月期末の取引でもあり、期末に絡んだ実需のドル買いが出ているのかもしれない。

 今週末に6月の米雇用統計が発表されるが、それまでドルは堅調に推移する可能性も指摘されている。夏休みシーズンに向けた取引もあと数週間で落ち着くことが見込まれる中、現段階で最も抵抗感が少ない行動は、従来から積み上げていたドルショートをさらに巻き返すことかもしれないという。

 その米雇用統計だが、非農業部門雇用者数(NFP)は71万人増が見込まれている。パンデミック前の水準に戻すには現段階で100万人増は欲しいところとの意見もあるが、雇用回復は継続している。一部の州では失業保険の上乗せの特別措置を終了した州もある。9月までには全面的に停止となることから、雇用は秋以降の、さらに回復を加速させるとの期待もあるようだ。

 FRBは今月のFOMCで、政策スタンスをややタカ派姿勢にシフトさせ、利上げ開始予想の時間軸を前倒したうえで、2023年末までの2回の利上げを見込んだ。今回の米雇用統計はそのFOMC後の最初の発表でもあり、市場はいつも以上に注視しているようだ。もし、NFPが80万人以上の増加を示せば、力強い成長と人々が労働市場に回帰していることが確認でき、FRBが示した2023末までに2回の利上げという予測を正当化するとの見方も出ている。

 一方、最悪の状況はインフレだけが上昇し、失業率が低下しないことだという。

USD/JPY 111.11 EUR/USD 1.1849 GBP/USD 1.3805

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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