株価指数先物【引け後コメント】 後場半ばに反転試すも、クレディスイスのショートカバーにつながらず

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 27930 -290 (-1.02%)
TOPIX先物 1926.5 -9.0 (-0.46%)

 日経225先物(9月限)は前日比290円安の2万7930円で取引を終了。寄り付きは2万7930円とシカゴ先物清算値(2万8090円)を下回って始まると、現物の寄り付き直後に2万7830円まで下落幅を広げた。売り一巡後に2万8110円まで下げ幅を縮める場面も見られたが、指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となるなか、2万7900円~2万8000円辺りのレンジ推移が続いた。後場半ば辺りに保ち合いレンジを上放れると、ショートカバーを誘う値動きを見せており、一時2万8190円まで下落幅を縮める場面が見られた。しかし、プラス圏には届かず、反対に引けにかけては持ち高調整の動きが強まり失速。結局は寄り付き水準で取引を終えた。

 日経225先物はギャップスタートで始まり、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、ショートカバーを狙った動きを見せたものの、引け間際に息切れした格好である。売買高は久しぶりに5万枚を超えてきたが、短期的なボラティリティを狙った売買と見られる。日経平均株価は概ね2万8000円を挟んだこう着であり、東証1部の出来高は4日連続で10億株を下回った。指数インパクトの大きい値がさ株の弱い値動きが重荷となったが、ファーストリテイリング <9983>を見ても、寄り付き直後を安値にその後は下げ幅を縮めており、同様の動きが他にも目立つことから、ギャップスタート後は現物についてもさらに売りを仕掛ける動きは限られていたようだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.43倍まで低下した後は持ち直しており、14.49倍で終えている。調整トレンドが強まってきており、スタンスとしてはNTショートのトレードに向かわせやすいところであろう。ただし、チャート形状ではひとまずボトムも意識されやすいため、引き続きNT倍率の推移については注意を払いたい。

 手口面では、日経225先物はソジェンが1150枚、BofAが810枚、ドイツが610枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2250枚、バークレイズが500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はドイツが790枚、日産が740枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが790枚、モルガンが400枚買い越しだった。足元でショートを積み上げているクレディスイス経由の売買では、日経225先物の枚数は減っているが400枚程度の売り越し。TOPIX先物については200枚程度の買い越しであり、依然としてショートに傾いていると考えられる。薄商いの状況が続くなか、来週は3営業日のみとなるため一段と売買は細ると見られ、ショートを仕掛けてくる動きが警戒されやすい。

株探ニュース

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