ドル売りが続く ジャクソンホールにハト派な見方も=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうも為替市場はドル売りが優勢となっており、ドル円は一時109.40円近辺まで下落する場面もみられた。100日線が109.65円付近に来ており、一時下回る場面が見られたものの、現在はその付近に下げ渋っている。

 市場は26日から始まるワイオミング州ジャクソンホールでのFRBの年次シンポジウムに注目を集めている、タカ派なFOMCメンバーの米地区連銀総裁からは、9月FOMCで縮小開始をアナウンスし、来年の第1四半期までに資産購入を終了すべきとの声も出ている。しかし、市場の一部からは、依然として雇用がパンデミック前の水準を回復できていないうえ、足元のデルタ株の感染拡大の影響が不透明な中で、FRBはかなり慎重な対応を示すのではとのハト派な見方も強まっている。

 今年のジャクソンホール会議のテーマは「不均一な経済における経済政策」で、技術とデジタル化の進歩によって引き起こされる不均一な雇用情勢と不平等の拡大に焦点を当てることを前提としている。これは、労働市場が広範かつ包括的な利益を達成できていない限り、FRBが資産購入ペース縮小を検討する可能性は低いことを意味しているという。従って、ジャクソンホールでは資産購入ペース縮小の話題は出るかもしれないが、来年までは行動を起こさない可能性もあるとのハト派な意見も出ているようだ。

 シンポジウムを前にそのようなハト派を期待した雰囲気が、リスク選好のドル売りに繋がっているのかもしれない。

 なお、27日金曜日のパウエルFRB議長の講演のテーマは「経済見通し」となっている。

USD/JPY 109.66 EUR/JPY 128.99
GBP/JPY 150.68 AUD/JPY 79.68

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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