【中銀チェック】FOMCは声明と会見に注目、内容次第でドル高加速も 4月30日、5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)です。 政策金利は据え置きで見通しが一致しています。元々は6月のFOMCでの利下げ開始が見込まれていましたが、米景気の力強さもあり、利下げ見通しが先送りされており、現状では7月か9月という見通しが広がっています。 注目は声明とパウエル議長の会見となります。 ここにきてFOMCでの利下げに向けた姿勢が鳴りを潜め、NY連銀のウィリアムズ総裁が基本シナリオではないとしながらも利上げの可能性に言及するなどの場面が見られました。米国の金融政策の実務を担い、FOMCでも副委員長を兼ねるNY連銀総裁に就任してからは中立姿勢を保っているとはいえ、前職のサンフランシスコ連銀総裁時代はハト派で知られていた同氏が、利上げの可能性に言及する状況は市場にサプライズを与えました。 声明や議長会見でも物価への警戒を強める姿勢が印象付けられると、今後の利下げ見通しがさらに後退する可能性があります。利上げは極端にしても、7月の開始見通しが後退し、秋以降という期待が強まる。また、状況によっては年内利下げを見送るとの期待が広がるといった状況が出てくると、ドル買いが加速する可能性があります。 ドル円に関してはさすがに介入が入る可能性が高まりますが、円安主導ではなく、ドル全般の上昇となった場合、流れを止めることは困難です。かなり不安定な動きが見込まれます。 MINKABU PRESS 山岡和雅
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