【これからの見通し】オミクロン株が感染拡大中、リスク回避圧力が優勢に

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】オミクロン株が感染拡大中、リスク回避圧力が優勢に

 昨日は日本で2例目のオミクロン株感染症例が報じられた。続いて、米国でも初の感染者が確認されている。米株が下落に転じ、米債利回りも低下。NY原油先物は65ドル付近へと再び下落。為替市場では円高とドル高が併存する典型的なリスク回避相場となっている。

 ただ、ドル相場についてはドル高の流れの復帰とは言えない状況。あくまでも、リスク回避の円高に付随した動きにとどまっているようだ。ドル指数は12月に入ってから低下傾向を示している。パウエルFRB議長のタカ派発言がドル買いを誘発する場面があったが、オミクロン株への不透明感で、はたして本当に利上げ時期が早まるのかどうか、一部には疑問の声もでているようだ。

 いずれにせよ、オミクロン株の拡大状況がまだまだ不透明な段階では、筋の通ったシナリオは描きにくい。相場はしばらく神経質に振れそうだ。
 
 この後の海外市場で発表される経済指標は、スイス小売売上高(10月)、ユーロ圏生産者物価指数(10月)、ユーロ圏失業率(10月)、ブラジルGDP(第3四半期)、米新規失業保険申請件数(27日までの週)など。米新規失業保険申請件数は前回、19.9万件と約50年来の低水準となった。ただ、市場の一部には季節調整の影響を指摘する声もあり、今回の数字は反動増となる予想もでているようだ。事前予想中央値は24万人程度と見込まれている。

 発言イベント関連では、パネッタECB理事、ボスティック・アトランタ連銀総裁、クオールズFRB理事、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。原油相場関連では、OPECプラス閣僚級会合が予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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