米債利回りにらんでドル上下動、欧州株高でやや円売り優勢=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
米債利回りにらんでドル上下動、欧州株高でやや円売り優勢=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、方向性定まらない展開。このあとNY時間のパウエル議長の指名承認公聴会の内容を確かめたいとのムードとなっている。ドル相場は米債利回りの動きに反応して上下動。序盤は米10年債利回りが1.73%台まで低下。ドル円は115.13近辺に下落、ユーロドルは1.1352レベル、ポンドドルは1.3620レベルまで上昇とドル売りの動きが先行。しかし、利回りが1.76%付近へと上昇するとドル高方向に転じた。ドル円は115.48レベルまで買われ、ユーロドルは1.1320台、ポンドドルは1.36台割れへと反落している。欧州株は前日の下落から反発しており、リスク警戒感は一服。クロス円は円安方向への動きが優勢。ユーロ円は一時131円ちょうど、ポンド円は157円台乗せまで買われた。序盤はポンド買い・ユーロ売りの動きも目立った。ユーロポンドは0.8320台まで下落し、1年11カ月ぶりのポンド高水準となった。市場での英利上げ観測が強い一方で、ECBに関してはレーン・チーフエコノミストが年内の利上げの可能性を極めて低いと述べた。一方で、この日はナーゲル独連銀新総裁が就任会見で、インフレは、現時点で想定するよりも一段と高進する方向に傾くリスク、と指摘しており、従前の独連銀の姿勢を守るとも述べていた。対ポンドでのユーロ売りも一服している。

 ドル円は115円台前半での取引。米債利回り動向をにらんで振幅している。序盤は利回り低下とともに下押しされ、115.13レベルまで下落。ただ、前日安値115.05近辺には至らず。その後は、利回り上昇とともに115.48レベルに高値を伸ばした。

 ユーロドルは1.13台前半での取引。序盤は買いが先行し、高値を1.1352レベルまで伸ばした。その後は1.1326レべルまで反落したが、東京朝方の安値1.1323レベルには届かず。狭いレンジで振幅している。ユーロ円は130.50台でサポートされると、131.00レベルまで買われた。欧州株の反発などリスク警戒感の一服が下支え。レーン・チーフエコノミストは、年内の利上げの可能性を極めて低いと述べた。また、この日はナーゲル独連銀新総裁が就任会見で、インフレは、現時点で想定するよりも一段と高進する方向に傾くリスク、と指摘しており、従前の独連銀の姿勢を守るとも述べていた。

 ポンドドルは1.36付近での取引。朝方に1.3580近辺でサポートされると前日高値を上回る1.3620レベルまで高値を伸ばした。その後は再び1.36台割れへと押し戻されている。ポンド円は156円台半ばから一時157.14レベルまで買われた。ユーロポンドは0.8323近辺まで下押しされ、1年11カ月ぶりのポンド高水準となった。その後は、ポンド買い一服となっている。英中銀の追加利上げ観測が根強いポンド買い圧力となっているもよう。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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