株価指数先物【引け後コメント】 NYダウ先物の反発力は鈍く、ナイトセッションでも手掛けづらい展開か

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪3月限
日経225先物 27100 -600 (-2.16%)
TOPIX先物 1932.0 -34.0 (-1.72%)

 日経225先物(3月限)は前日比600円安の2万7100円で取引を終了。ギャップダウンとはなったものの、寄り付きは2万7020円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6930円)を上回って始まった。その後、2万7000円での底堅さが意識されるなか、2万7170円まで下落幅を縮める場面も見られたが、グロース株中心に売られるなかでリバウンドは続かず、前引けにかけて一時2万6920円とシカゴ先物水準まで売り直される格好となった。前引けのTOPIXの下落率が2.0%を超えていたため、後場は日銀のETF買い入れへの思惑から下げ渋る動きを見せたものの、朝方につけた高値には届かず、2万7100円で取引を終えた。

 ファーストリテイリング<9983>やソフトバンクグループ<9984>など、指数インパクトの大きい値がさ株が総じて軟調な推移となり、グロース株中心に売られるなかで、2万7000円を挟んだこう着となった。ひとまず2万7000円水準での底堅さが見られたことから、同水準が心理的な支持線として意識されそうだ。ボリンジャーバンドの-1σ水準までの調整だったため、テクニカル的には下げ渋りを見せやすいところでもある。-1σは2万6925円に位置しているため、サポートとして機能するかを、しばらくは確認する必要がありそうだ。

 グローベックスの米株先物は小幅ながらプラス圏で推移しているものの、2日間で1000ドルを超える下落となったNYダウから見たNYダウ先物の反発力は鈍く、週明けの米国市場の動向は警戒されやすいだろう。そのため、米国市場の取引開始までは、日経225先物のナイトセッションでも手掛けづらそうであり、こう着感の強い展開が見込まれそうだ。米金利引き締めについて市場は3月に0.5%の利上げを織り込んできているものの、地政学リスクについては見極めづらく、積極的にポジションを傾ける動きは限られよう。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.02倍だった。一時13.99倍まで低下した後は14.09倍に戻す場面も見られたものの、5日移動平均線に上値を抑えられる形状は継続している。トレンドは下向きであることから、当面はNT倍率の反転を想定するよりも、NT倍率の低下を見込んだNTショートでのスプレッドを狙ったトレードが継続しやすいだろう。

 手口面では、日経225先物は野村が1400枚、SMBC日興が1030枚、大和が740枚、ゴールドマンが670枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが1860枚、BNPパリバが970枚、モルガンSが860枚、クレディスイスが560枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は野村が1090枚、モルガンSが770枚、JPモルガンが730枚程度の売り越しに対して、みずほが2640枚、ゴールドマンが1060枚程度の買い越しだった。なお、TOPIX先物のみずほの買いは、日銀のETF買い入れに伴うトレードと推測される。

株探ニュース

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