ダウ平均は再び下げに転じる IT・ハイテク株に売り=米国株後半

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式11日(NY時間15:41)
ダウ平均   33017.10(-156.97 -0.47%)
ナスダック   12887.48(-242.48 -1.85%)
CME日経平均先物 24970(大証終比:-120 -0.48%)

 NY時間の終盤に入ってダウ平均は再び下げに転じている。きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。序盤は買いが先行したものの、買いが一巡すると戻り売りに押された。序盤の買いはプーチン大統領が「ウクライナとの協議で一定の前向きな変化があった」と述べたことで停戦に向けた期待が高まった。

 しかし、ウクライナ側がこの発言を否定したことや、この日のミシガン大消費者信頼感指数で米消費者のインフレ期待が1981年以来約40年ぶりの水準まで高まっていたこともあり、米利上げ期待が高まっている。来週はFOMCが予定されているが、利上げ開始が確実視されている。市場からは、その後もFRBは利上げを続け、年末までには1.75%-2.00%までの利上げも可能性がないわけではないとの見方も出ている。0.25%ずつであれば、3月を含めて、年内の毎回のFOMCで利上げを実施する計算になる。

 前日にECBは理事会で予想外のタカ派姿勢を示していたが、FRBも成長よりもインフレ抑制に注力するとの見方も出る中で、株式市場の急速な売りは落ち着いて来ているものの、来週にFOMCを控えている中、買い戻しも限定的になっている。

 きょうはIT・ハイテク株中心に売りが優勢となり、株価指数を圧迫。ナスダックも下げが続いている。

 オラクル<ORCL>が下落。前日引け後に12-2月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益が予想を下回った。企業財務アプリケーションの成長が鈍化した。

 電子署名ソリューションのドキュサイン<DOCU>が大幅安。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表していたが、ガイダンスを嫌気。第1四半期、通期とも予想を下回る売上高見通しを示したほか、ビリング(未収請求を考慮した売上高)の見通しも予想を下回った。

 電気自動車(EV)のリビアン・オートモーティブ<RIVN>が下落。今期の通期については2万5000台の生産を見込んでいる。アナリストからは4万台の予想も出ており、全体的に失望感が強まっている。

 太陽光発電用のシステムの設計を手掛けるショールズ・テクノロジーズ<SHLS>が大幅高。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益は予想を下回ったものの、売上高は予想を上回った。

オラクル<ORCL> 78.09(+1.44 +1.88%)
ドキュサイン<DOCU> 73.95(-19.93 -21.23%)
リビアン<RIVN> 37.89(-3.27 -7.94%)
ショールズ<SHLS> 18.00(+2.36 +15.09%)

アップル<AAPL> 155.01(-3.51 -2.21%)
マイクロソフト<MSFT> 281.50(-4.09 -1.43%)
アマゾン<AMZN> 2925.01(-11.34 -0.39%)
アルファベットC<GOOG> 2620.03(-33.61 -1.27%)
テスラ<TSLA> 796.14(-42.16 -5.03%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 188.53(-6.68 -3.42%)
AMD<AMD> 104.90(-1.56 -1.47%)
エヌビディア<NVDA> 222.31(-4.27 -1.88%)
ツイッター<TWTR> 33.12(-1.00 -2.93%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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