【↓】日経平均 大引け| 440円安、トルコリラ急落を受け世界株安の流れ (8月13日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  22606.91
高値  22608.86(09:00)
安値  22272.69(14:32)
大引け 22298.08(前日比 -300.31 、 -1.33% )

売買高  15億0792万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6162億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は440円安と続急落、2万2000円台を大きく割り込む
 2.トルコリラ急落に端を発した世界株安の流れに東京市場も飲まれる格好に
 3.ドル安円高が進行し、中国や香港などアジア株が軒並み安で手控え感助長
 4.個別株は決算発表絡みで急騰銘柄も散見されるが、一方で急落銘柄も多数
 5.高速アルゴ売買の影響もあり、東証1部全体の9割の銘柄が下げる展開に

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは196ドル安と3日続落した。トルコリラの急落に伴う地政学リスクの高まりを背景に売りが優勢となった。

 週明けの東京市場では、リスクオフの流れが強まり日経平均株価はフシ目の2万2000円台を割り込んだ。後場終盤、空売りの買い戻しに下げ渋る場面もあったが続かず、引け際売り直されほぼ安値圏で大引けとなった。

 13日の東京市場は、前週末の欧米株安の流れを引き継ぎ、大きく下値を探る展開となった。トルコリラ急落を売り材料に世界的な株安となっており、その流れに東京市場も飲まれる格好となった。取引時間中は外国為替市場で1ドル=110円10銭台まで円高が進んだことや中国・上海株や香港株などアジア株市場が軒並み安くなったことなども買い手控え感を助長した。個別には決算発表を絡め大幅上昇する銘柄も散見されたが、決算の思わしくない銘柄については容赦ない売りが集中した。海外ヘッジファンドによる高速売買の影響も反映されて売り圧力の強い地合いとなり、東証1部全体の9割の銘柄が下落した。日経平均は7月6日以来約1ヵ月ぶりの安値圏に沈んでいる。

 個別では、任天堂<7974>が売られ、トヨタ自動車<7203>、村田製作所<6981>なども下落した。ソニー<6758>軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも値を下げた。資生堂<4911>、コマツ<6301>も売りに押された。東京精密<7729>が急落、ダブル・スコープ<6619>、IBJ<6071>、新川<6274>などがストップ安となった。三井金属<5706>やビーロット<3452>なども一時値幅制限いっぱいに売り込まれる場面があった。
 半面、リクルートホールディングス<6098>が逆行高、スズキ<7269>も高い。日本郵政<6178>も頑強な動きとなった。石原産業<4028>、オープンドア<3926>、東和薬品<4553>、ジーンズメイト<7448>などがストップ高に買われた。セイコーホールディングス<8050>、OSJBホールディングス<5912>などが物色人気となり、ジャパンベストレスキューシステム<2453>なども値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は富士フイルム <4901> 、昭和シェル <5002> 、日揮 <1963> 、電通 <4324> 、スズキ <7269> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約25円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、東エレク <8035> 、ファナック <6954> 、資生堂 <4911> 、京セラ <6971> 。押し下げ効果は約115円。

 東証33業種のうち上昇は、石油石炭製品の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)ゴム製品、(2)倉庫運輸関連、(3)食料品、(4)電気・ガス業、(5)輸送用機器。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉱業、(2)海運業、(3)不動産業、(4)保険業、(5)情報・通信業。

■個別材料株

△シンクレイヤ <1724> [JQ]
 4-6月期(1Q)経常は101倍増益・通期計画を超過。
△コメ兵 <2780> [東証2]
 4-6月期(1Q)経常は76%増益で着地。
△モブキャスト <3664> [東証M]
 上期経常が赤字縮小で着地・4-6月期も赤字縮小。
△Eストアー <4304> [JQ]
 4-6月期(1Q)経常は35%増益で着地、50%自社株を消却。
△品川リフラ <5351> 
 今期経常最高益予想を15%上乗せ。
△ヨータイ <5357> 
 今期経常を一転1%増益・最高益に上方修正。
△キョウデン <6881> [東証2]
 4-6月期(1Q)経常は67%増益で着地。
△タチエス <7239> 
 4-6月期(1Q)経常は61%増益で着地。
△ノーリツ鋼機 <7744> 
 4-6月期(1Q)営業は31%増益・上期計画を超過。
△スノーピーク <7816> 
 今期経常を2.8倍上方修正。
△河合楽 <7952> 
 4-6月期(1Q)経常は2.2倍増益で着地。

▼フォーライフ <3477> [東証M]
 今期経常を一転55%減益に下方修正、配当も10円減額。
▼WSCOPE <6619> 
 今期経常を一転赤字に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ハピネット <7552> 、(2)ヨータイ <5357> 、(3)品川リフラ <5351> 、(4)ノーリツ鋼機 <7744> 、(5)河合楽 <7952> 、(6)スノーピーク <7816> 、(7)宮地エンジ <3431> 、(8)イーグランド <3294> 、(9)荏原 <6361> 、(10)エフオン <9514> 。
 値下がり率上位10傑は(1)WSCOPE <6619> 、(2)第一精工 <6640> 、(3)新日本電工 <5563> 、(4)ヨコオ <6800> 、(5)サニックス <4651> 、(6)トヨカネツ <6369> 、(7)オプトラン <6235> 、(8)東芝機 <6104> 、(9)力の源HD <3561> 、(10)トムソン <6480> 。

【大引け】

 日経平均は前日比300.31円(1.33%)安の2万2298.08円。TOPIXは前日比20.00(1.15%)安の1720.16。出来高は概算で15億0792万株。東証1部の値上がり銘柄数は491、値下がり銘柄数は1541となった。日経ジャスダック平均は3745.27円(14.53円安)。

[2018年8月10日]

株探ニュース

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