NY株式8日(NY時間11:10) ダウ平均 31751.79(+170.51 +0.54%) ナスダック 11879.86(+87.96 +0.75%) CME日経平均先物 27925(大証終比:+115 +0.41%) きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。取引開始直前にパウエルFRB議長の講演が伝わり、従来通りのタカ派姿勢を継続していた。これを受けて株式市場も売り先行で始まり、ダウ平均は一時259ドル安まで下落。議長は「インフレ抑制の任務が完了するまで一直線で行動する」と述べていた。この日はECB理事会も開催され、ECB発足以来初めての0.75%ポイントの大幅利上げを実施した。 ただ、売りが一巡すると銀行株中心に買い戻しも活発に出てプラスに転じている。市場もタカ派なFRBは既に十分認識しているうえ、このところの急落から、下値では値ごろ感の押し目買いも活発に入るようだ。 しかし、各国中銀が引き締めに動く中で、株式市場への警戒感は根強い。「米株式市場は数週間に渡る激しい売り圧力にさらされ、直近のピークから9%程度下落している。リバウンドも期待されるところではあるが、センチメントを持続的に改善するための条件は整っていない」との声も聞かれる。 また、「景気へのリスクは高まっており、市場はよりディフェンシブな方向に動いている。しかし、高インフレは現金や国債といった従来のリスクオフ戦略がトータルリターンの足を引っ張ることも意味する。ボラティリティとインフレに対する回復力を高めるために、全体的に中立のスタンスで選択的な投資を行うべき。バリュー株と高配当銘柄への投資が推奨される」との声も出ていた。 銀行のほか、エネルギーやIT・ハイテクが上昇。一方、住宅建設株が軟調。米住宅ローン金利が2008年以来の5.89%に上昇した。 アップル<AAPL>が前日、「Far Out」と題した新製品発表イベントを開催し、「アイフォーン14」や「エアポッド」、「アップルウオッチ」の新モデルを披露した。アナリストからは、イベントの最大の収穫は「アイフォーン14とアップルウオッチの価格を昨年と同水準に維持したことだ」との声が出ている。マクロ環境を考えると、これらは斬新的にプラスで、同社は堅調な年末商戦を実現するための強力なラインアップを有したという。アイフォーンの利用は全世界で、インストールベースで18億台を超えており、同社のエコシステム・アプローチは、今後も強力なサービス収益を生み出すとしている。長期的には、より利益率の高いサービス収入の伸びが重要なポイントとなり、粗利益率の拡大を牽引するという。ただ、株価の反応はいまのところ鈍い。 アップル<AAPL> 156.02(+0.06 +0.04%) マイクロソフト<MSFT> 260.12(+2.03 +0.79%) アマゾン<AMZN> 130.03(+0.55 +0.42%) アルファベットC<GOOG> 110.33(-0.15 -0.14%) テスラ<TSLA> 287.70(+4.00 +1.41%) メタ・プラットフォームズ<META> 161.26(+0.87 +0.54%) AMD<AMD> 82.88(+3.27 +4.10%) エヌビディア<NVDA> 139.04(+1.90 +1.39%) ツイッター<TWTR> 41.76(+0.56 +1.36%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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