ダウ平均は一時900ドル超反発 テスラが逆行安=米国株概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式3日(NY時間16:20)
ダウ平均   29490.89(+765.38 +2.66%)
S&P500    3678.43(+92.81 +2.59%)
ナスダック   10815.43(+239.81 +2.27%)
CME日経平均先物 26610(大証終比:+380 +1.43%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は急反発し、一時900ドル超上昇した。米国債利回りが急低下したことが株式市場をサポート。この日発表のISM製造業景気指数が景気後退を示唆する弱い内容となったことも上げを加速させた。FRBのタカ派姿勢が和らぐのではとの期待も出ていた。

 9月の米株式市場は記録的な下げを見せ、ダウとS&P500は2020年3月以来の月間の下げを記録した。四半期ベースでの3四半期連続のマイナスに終わっている。さすがに値ごろ感も出ており、7-9月期の決算発表を前に、きょうは買い戻しが強まっている模様。

 ただ、慎重な見方は根強い。「第4四半期もインフレ上昇とそれが経済にとってどのような意味を持つかにかかわらず物価上昇を止めようとするFRBの存在が、市場の重荷になるだろう。しかし、売られ過ぎの状況でもあり、良いニュースが出れば、短期的に急反発する可能性はある」との指摘も出ている。

 「ある種の救済措置が取られる可能性はあるが、現時点での基本的なトレンドは依然として下降トレンドであり、波乱含みの展開が続くと思う」とも述べている。

 ほぼ全面高の中でエネルギー株の上昇が目立った。原油相場が上昇しており、WTIは一時84ドル台まで上昇。OPECプラスが日量50万~150万バレルの減産を検討する可能性があると伝わった。OPECプラスは今週の5日にパンデミック後では初の対面での会合を開催する。

 テスラ<TSLA>が逆行安。日曜日に7-9月期(第3四半期)の世界出荷台数を公表し、34.38万台と予想(35.79万台)を下回ったことが嫌気されている。物流の混乱が足かせとなっており、顧客への納車に課題があると指摘した。

 臨床段階のバイオ医薬品を手掛ける英マイオバント・サイエンシズ<MYOV>が急伸。住友ファーマが完全子会社化に向けて1株22.75ドルで買収提案を行ったことが明らかとなった。英マイオバントの特別委員会の評価では過小評価としており、市場からも買収条件は上方修正される可能性があるとの指摘も出ている。

 クラウド上で共有プラットフォームを手掛けるボックス<BOX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の32ドルから34ドルに引き上げた。

 ぺットフードのフレッシュペット<FRPT>が上昇。身売りの可能性を模索するため、アドバイザーに銀行を採用したと報じられた。

 遺伝病や感染症の遺伝子治療を手掛けるロジックバイオ<LOGC>が600%超の急騰。アレクシオンとアストラゼネカが1株2.07ドルの現金で買収すると発表。先週末終値よりも644%高い水準。

エクソンモービル<XOM> 91.92(+4.61 +5.28%)
シェブロン<CVX> 151.73(+8.06 +5.61%)
マイオバント<MYOV> 24.44(+6.48 +36.08%)
ボックス<BOX> 26.63(+2.24 +9.18%)
フレッシュペット<FRPT> 54.66(+4.57 +9.12%)
ロジック・バイオ<LOGC> 2.01(+1.74 +637.61%)

アップル<AAPL> 142.45(+4.25 +3.08%)
マイクロソフト<MSFT> 240.74(+7.84 +3.37%)
アマゾン<AMZN> 115.88(+2.88 +2.55%)
アルファベットC<GOOG> 99.30(+3.15 +3.28%)
テスラ<TSLA> 242.40(-22.85 -8.61%)
メタ・プラットフォームズ<META> 138.61(+2.93 +2.16%)
AMD<AMD> 66.11(+2.75 +4.34%)
エヌビディア<NVDA> 125.12(+3.73 +3.07%)
ツイッター<TWTR> 42.54(-1.30 -2.97%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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