朝方発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は総合指数が前年比7.1%、コア指数が6.0%と伴に前回から鈍化し、予想も下回った。FRBは明日のFOMCで0.50%ポイントに利上げ幅を縮小することが見込まれているが、その見方を正当化する内容ではある。 ガソリンや電力などエネルギー価格の下落のほか、中古車およびトラック価格が引き続き下落。一方、アパレル価格の上昇は驚きとなった。店舗が過剰在庫の縮小のために感謝祭休暇に値引きが行われたが、その影響は小さかったようだ。 これを受けて米国債利回りが急低下し、為替市場ではドルが急落している。ドル円は発表の137円台から一気に134円台に一時急落。 今回のCPIを受けて市場からは、今年のドル高のトレンドは終了したとの声も出ているようだ。しかし、その判断は時期尚早で、目先は明日のFOMCの結果を見極める必要があるという。0.50%ポイントへの利上げ幅の縮小はほぼ確実なところではるが、FOMC委員の金利見通し(ドットプロット)で、来年の利下げを織り込むまではないと見られている。また、パウエル議長の会見も、利上げ期間の長期化の可能性に言及してくる可能性は十分にありそうだ。 きょうの米CPIはコア指数で前年比6.0%まで鈍化していたが、コアインフレが6.0%を大きく下回り、景気後退の深刻化が警戒されない限り、ドル高の芽はまだ十分に残っているという。 米消費者物価指数(11月)22:30 結果 0.1% 予想 0.2% 前回 0.4%(前月比) 結果 7.1% 予想 7.3% 前回 7.7%(前年比) 結果 0.2% 予想 0.3% 前回 0.3%(コア・前月比) 結果 6.0% 予想 6.1% 前回 6.3%(コア・前年比) USD/JPY 135.21 EUR/JPY 143.80 GBP/JPY 167.63 AUD/JPY 92.95 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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