フード・デリバリーサービスのドアダッシュ<DASH>が前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、売上高が予想を上回ったほか、マーケットプレイスでの受注額も予想を上回った。また、第1四半期や通期のマーケットプレイス受注額の見通しが予想を上回ったことも好印象となった模様。 コスト削減努力と高価なテイクアウトに対する消費者の需要回復を示した。同社はまた、一連の役員交代の一環として、ペインCOOの退任も発表した。 インフレで消費が圧迫され、経済見通しが悪化しているにもかかわらず、消費者はフードデリバリーに出費している。アダーカーCFOは「業績は弊社の強力な実行力を証明するもので、インフレの課題にもかかわらず、顧客が当社のプラットフォームに戻り続けていることを示している」と述べた。 同社は米国におけるフードデリバリーの売上高の65%を占めている。パンデミック時代のブーム以降、売上高は鈍化し、同社は顧客の維持と新規顧客獲得を目指し、食料品、アルコール、小売りのデリバリーといった新サービスに進出した。これらの新しいカテゴリーにおいて強固な進展の兆しを見せている。 アナリストからは「通期のEBITDAのガイダンスが予想を上回り、効率性の向上が強調された」との指摘や、「同社は厳しいマクロ環境下でも非常に良い業績を続けており、同業他社を圧倒している。今年も消費者から求められる限り、『買い』の再格付けが続くと予想している」との声も聞かれた。一方、「同社は第1四半期の需要について強いガイダンスを示しているが、マクロの逆風が年後半に及ぶ可能性がある」といった指摘も出ている。 ただ、株価は下落している。取引開始直後は買いが先行したものの、戻り待ちの売りに押されている。ここ数日、決算への期待もあり買いが強まっていたことで、材料出尽くし感が出ているのかもしれない。同社株は今年に入って35%超上昇し、70ドルの水準を回復した。 (10-12月・第4四半期) ・1株損益:-0.001ドル(予想:-0.007ドル) ・売上高:18.2億ドル(予想:17.7億ドル) ・粗利益率(調整後):46.4%(予想:47.1%) ・EBITDA(調整後):1.17億ドル(予想:1.07億ドル) ・FCF:-0.73億ドル(予想:+0.88億ドル) ・受注件数:4.67億件(予想:4.35億件) ・マーケットプレイス受注額:144.5億ドル(予想:137.5億ドル) (1-3月・第1四半期見通し) ・EBITDA(調整後):1.20~1.70億ドル(予想:1.30億ドル) ・マーケットプレイス受注額:151~155億ドル(予想:145.9億ドル) (通期見通し) ・EBITDA(調整後):5.00~7.00億ドル(予想:5.84億ドル) ・マーケットプレイス受注額:600~630億ドル(予想:613.2億ドル) (NY時間10:12) ドアダッシュ<DASH> 64.66(-2.23 -3.34%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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