株価指数先物【引け後コメント】 いったんは調整を挟みたいところ、決算に関心集まるなか押し目狙いのロング対応に

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪6月限
日経225先物 28530 +110 (+0.38%)
TOPIX先物 2028.5 +13.5 (+0.66%)

 日経225先物(6月限)は、前日比110円高の2万8530円で取引を終了。 寄り付きは2万8530円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万8490円)にサヤ寄せする格好から買い先行で始まり、現物の寄り付き直後には2万8600円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は次第にこう着感が強まり、先週の日経平均株価をけん引したファーストリテイリング <9983> [東証P]が、本日は利食い優勢で重荷となった影響もあって、前場中盤にかけて2万8410円まで上げ幅を縮める場面も見られた。ただし、積極的にショートを仕掛けてくる動きはなく、ランチタイムでは2万8450円~2万8500円辺りで保ち合いを継続。後場に入ってもこう着感の強い値動きのなか、終盤にかけてややショートカバーが入り2万8530円で取引を終えた。

 日経225先物は朝方こそロング優勢の流れとなったが、ボリンジャーバンドの+2σ(2万8640円)を上放れる勢いはなく、いったん利食いに押される格好だった。もっとも、下値の堅さも意識されており、前場中盤に2万8410円まで上げ幅を縮めた後は、概ね2万8500円を挟んで推移した。日経225先物は7営業日続伸と短期的な過熱感は警戒されるが、ショートを仕掛けてくる動きとはならず、底堅さが見られるなかで終盤にかけてショートカバーに向かわせた形だろう。

 足もとのリバウンドで約1100円幅の上昇を見せているが、ボリンジャーバンドの+2σは2万8740円、+3σは2万9300円まで切り上がりを見せてきたため、値幅ほど過熱感は強まっていないとみられる。ただし、週足の+2σは2万8550円辺りで推移しており、昨年8月と11月のリバウンド局面では+2σが抵抗線として機能していただけに、テクニカル的には調整を挟みたいところだろう。また、決算発表が本格化してくるなか、模様眺めムードも強まりやすいため、押し目狙いのロング対応になりそうだ。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.06倍に低下した。想定内ではあったが、ファーストリテイリングが上げ一服となった一方で、米大手銀行の決算評価の流れが波及して金融セクターが買われたほか、円相場が一時1ドル=134円台と円安に振れて推移するなかで輸出関連などが買われており、相対的にTOPIX型優位の展開だった。NT倍率は先週の上昇で上値抵抗線として意識される200日移動平均線までの上昇を見せていたこともあり、本日の低下についても想定内だろう。NTロングの巻き戻しの動きは一巡した感もあるため、改めて値がさハイテク株やメガバンクの動向を横睨みに、方向性を探りたい。

 手口面では、日経225先物は野村が660枚、ABNアムロが490枚程度の売り越しに対して、ソジェンが980枚、JPモルガンが420枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが760枚、BNPパリバが590枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1040枚、バークレイズが820枚程度の買い越しだった。

株探ニュース

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