シカゴ大豆市況=概ね続落、ハーベストプレッシャーやイールド修正観測から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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             始 値   高 値   安 値    帳入値    前日比
   2023/11   1,302.00    1,304.00    1,286.00    1,286.75     -15.50
   2024/01   1,320.00    1,321.75    1,305.00    1,305.50     -14.75
   2024/03   1,330.50    1,332.50    1,317.00    1,318.25     -12.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       261,511         337,800        816,951  (- 13,948)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(10月19日までの週)
 大 豆:245万8955トン(前週改定値:203万9509トン)
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*米農務省発表の週間作物進度報告(10月22日までの週)
 大 豆:収 穫:76%(前週62%、前年78%、平年67%)
 *作柄の発表は先週で終了。
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*米気象庁発表の6−10日予報(10月22日−10月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 大豆は総じて続落。終値の前営業日比は15.50〜5.00セント安。中心限月の
11月限は15.50セント安の1286.75セント。

 今月12日から19日にかけて大きく値を切り上げていたことで利益確定の動きが出
やすいなか、米産地での収穫進行と、これに伴う需給緩和見通しや、収穫が進行するな
かでイールド予測の上方修正観測が強まっていることが弱材料視されて売り優勢となっ
た。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高は強気な内容だったが、反応は乏しく
期近限月は2ケタ安を記録した。

 11月限は1302セントで取引を開始した直後に1304セントを付けたが、これ
がこの日の高値となった。その後は徐々に値位置を切り下げる足取りとなりシカゴの時
間帯序盤には1290セントを割り込んだ。この水準で買い戻されて一時は1300セ
ント台を回復したものの、終盤には売り崩されて引け間際に1286セントの安値に到
達。安値からの戻りも浅いまま、ほぼこの日の安値で引けを迎えた。
 米農務省(USDA)発表の10月19日までの大豆週間輸出検証高は245万
8955トンで前週改定値の203万9509トンを大幅に上回った。累計輸出検証高
は789万2084トンで前年同時期の764万0378トンを約3.3%上回っ
た。
 USDAによると10月22日時点の大豆の収穫率は76%で前年の78%、平年の
67%を上回った。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 プレーンズではハリケーン・ノーマの勢力が弱まった熱帯性低気圧が広がっている影
響で南部で降雨が発生。一方、ハイ・プレーンズ北部では低めの気温が広がるなか散発
的な降雨が発生。これらの降雨による農作業のペースは鈍化しているが、冬小麦などに
とっては慈雨となっている。プレーンズのその他の地域では降雨発生しておらず、カン
ザス州中部以南では最高気温が30℃を超える高めの気温となっている。

 コーンベルトではインディアナ州とオハイオ州を中心に降霜及び凍結注意報が発令
中。西側ではミシシッピーバレー上流部で散発的な降雨が発生しており、コーンと大豆
の収穫ペースが鈍化している。一方、コーンベルト南西部では気温が上昇しミズーリ州
の一部では最高気温は30℃前後まで上昇。

 米国南部では降雨の発生は無く夏穀物の収穫及び冬小麦の作付を含めた農作業に適し
た天気が広がっている。一方の気温は大西洋沿岸地域では低下しているが、メキシコ湾
岸西部からミシシッピーデルタにかけての地域では高めの気温が広がり、テキサス州南
部の一部では最高気温は32℃程度まで上昇。
 今週は後半に米国西部およびプレーンズ、そして中西部北部で低めの気温が広がるだ
ろう。対照的に、南東部および中西部南部では高めの気温となる見通し。24日以降は
モンタナ州で降雪となり、26日にはダコタ州でも降雪が見込まれる。また、今後5日
間、テキサス州中部から五大湖周辺地域にかけての地帯ではまとまった雨量を伴う降雨
が発生するもよう。
 6〜10日間予報について10月28日〜11月1日には多くの地域で気温は平年以
下〜平年並となる一方、雨量は平年並〜平年を上回る見通し。
 大豆製品は大豆安が手掛かりとなって大豆粕、大豆油は共に売り優勢で運ばれた。大
豆粕の期近12月限は前日比3.40ドル安の420.50ドルで終了。

今日の材料
・コーンベルトではインディアナ州とオハイオ州を中心に降霜及び凍結注意報が
 発令中。
・ミシシッピーバレー上流部で散発的な降雨が発生し、コーンと大豆の作付ペースが
 鈍化。
・コーンベルト南西部では気温が上昇しミズーリ州の一部では最高気温は30℃前後
 まで上昇。
・10月19日までの大豆週間輸出検証高は245万8955トンで前週改定値の
 203万9509トンを大幅に上回る。
・10月22日時点の大豆の収穫率は76%で前年の78%、平年の67%を上回る。
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