NY原油市況=反落、中東情勢を背景とした供給リスクの高まりはみられず

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2023/12     85.37       85.59       82.56       83.21        - 2.18
  2024/01     84.58       84.85       81.97       82.54        - 2.15
  2024/02     83.62       83.98       81.28       81.84        - 2.02
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     456,306              881,539             1,622,665    ( - 5,379)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2023/11     304.39    + 1.34
                            2023/12     296.56    + 0.65
         改質ガソリン       2023/11     225.61    - 2.81
                            2023/12     223.71    - 3.17
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反落。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が2.18〜
2.15ドル安。その他の限月は2.02〜0.08ドル安。
 イスラエルと武装組織ハマスの衝突をきっかけとして中東情勢の緊迫感は高止まりし
ているものの、局所的な対立にとどまっており、供給の下振れリスクが現実となってい
ないことが相場を圧迫した。イスラエルのガラント国防相は「条件が整えば、すぐに地
上攻撃が始まる」と繰り返しているが、パレスチナのガザ地区への侵攻時期は不明。
 7−9月期の米国内総生産(GDP)速報値が堅調で、需要見通しは引き続き楽観的
だが、タカ派的な米金融政策が続くことを連想させた。高水準の金利は需要を圧迫す
る。来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されている。
 主要な米株価指数が一段安となり、下落基調が鮮明となっていることは原油市場の重
し。米GDPは堅調だったが、米景気見通しの不透明感は根強い。米国債市場では荒っ
ぽい値動きが続いており、米長期債利回りは急低下した。米7年債の入札が好調だった
ことが利回りを押し下げた。
 時間外取引で12月限は下落。通常取引開始を控えて82.56ドルまで下げたが、
その後は下げが一服した。
 改質ガソリンは反落。ヒーティングオイルの期近2限月は反発。改質ガソリンは原油
安が重しとなった。
今日の材料
・米国防総省、900人の兵士を中東に追加配備へ
・アラブ9カ国が共同声明を発表、ガザ地区での民間人攻撃を批判
・アラブ9カ国はバーレーン、エジプト、ヨルダン、クウェート、モロッコ、オマー
ン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)
・ハマスは人質を解放する用意がある=イラン外相
・世界はイスラエルに投獄中の6000人のパレスチナ人解放を支援すべき=同上
・ガザでの虐殺が続けば、米国はこの火災から免れない=同上
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