NY原油市況=続落、来年の景気悪化や需要下振れリスクが重し

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2023/12     77.12       77.53       74.91       75.33        - 2.04
  2024/01     77.03       77.43       74.92       75.31        - 1.90
  2024/02     76.96       77.24       74.79       75.12        - 1.86
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
    670,788              942,721             1,688,562    ( - 1,356)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2023/12     274.92    - 8.92
                            2024/01     269.77    - 8.08
         改質ガソリン       2023/12     212.85    - 3.92
                            2024/01     211.06    - 4.21
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は続落。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が2.04〜
1.90ドル安。その他の限月は1.86〜0.78ドル安。
 来年以降の世界的な景気悪化や需要下振れを先取りした売りが続いた。7−9月期に
国内総生産(GDP)が縮小したユーロ圏は年内にもリセッション入りするとみられて
いるほか、来年にかけて米国や中国など石油の消費大国も減速していくリスクが意識さ
れている。9月のユーロ圏小売売上高は前年比2.9%減となり、12ヶ月連続の前年
割れとなった。
 主要国のインフレ率は抑制される傾向にあるが、金融引き締めで消費見通しは不透
明。7日に米ニューヨーク連銀が発表した7−9月期の米家計の総債務は前期比
1.3%増の17.29兆ドルまで拡大し、統計開始以来の最高水準を更新した。
7−9月期の米経済は堅調だったものの、家計は債務残高を膨らませることで生活水準
を維持しようとしている。追加の借り入れが困難となった場合、悲観論が広がるとみら
れている。
 米石油協会(API)が発表した米週間在庫統計で原油在庫が前週比1190万バレ
ル増となったことは重し。製油所への原油投入量は回復する傾向にあるが、輸入の拡大
や輸出の減少が原油在庫の積み増しにつながったとみられている。ただ、今週はシステ
ム更新のため米エネルギー情報局(EIA)の週報の発表がなく、詳細は不明。EIA
週報は来週2週間分がまとめて公表される。
 時間外取引で12月限は前日終値付近で下げ渋る場面はあったが、通常取引にかけて
売りが優勢となった。一時74.91ドルまで下落し、中心限月として7月以来の安値
を更新した。
 改質ガソリンとヒーティングオイルは続落。原油安が重しとなった。
今日の材料
・ロシア政府はガソリンの輸出規制緩和を検討=インタファクス通信
・米テキサス州エルパソで地震、マグニチュード5.3
・イエメン、米国のドローン「MQ−9リーパー」を撃墜
・米国はリーパーがイエメン沖の国際海域で撃墜されたと主張=報道
・米原油在庫の市場予想は前週比20万バレル増
・米石油協会(API)が発表した米週間在庫統計
・原油在庫は前週比1190万バレル増
・ガソリン在庫は前週比35万7000バレル減
・留出油在庫は前週比97万8000バレル増
・米オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比112万8000バレル増
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