NY金・銀市況=金が反落、米金融当局者の利下げ否定発言で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
   金      (24/ 2)  2065.4     2067.4      2051.2      2057.2     -  9.9
          (24/ 4)  2084.9     2086.7      2070.7      2076.7     -  9.9
   銀     (24/ 3)  2541.0     2568.5      2532.5      2566.0     + 21.7
         (23/ 5)  2565.0     2592.0      2559.0      2590.3     + 21.5
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
  金           145,679       225,676       508,285        (+  2,747)
  銀           50,292        76,633       144,332        (+  5,188)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          35,950.89  + 520.47
     29日  147.31/33   1.0971/73   ・ナスダック         14,226.22  -  32.27
     30日  148.25/27   1.0884/86   ・10年米国債利回り      4.36  +   0.09
・NY原油  (24/ 1)   75.96 - 1.90  ・SPDR保有金残高    878.53  -   2.02
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 ニューヨーク金は反落、銀は続伸。終値の前日比は金が12.5〜9.0ドル安、中
心限月の2月限が9.9ドル安、銀が19.9〜22.1セント高、中心限月の3月限
は21.7セント高。
 金2月限は反落。時間外取引では、ドル高を受けて戻りを売られた。欧州時間に入る
と、予想以下のフランスの消費者物価指数(CPI)によるユーロ安を受けて軟調とな
った。日中取引では、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁が利下げを否定した
ことを受けて売り優勢となった。
 銀3月限はドル高となったが、株高を受けて買い戻し主導で上昇した。
 ニューヨーク金2月限は反落。時間外取引では2055.3〜2067.4ドルのレ
ンジで推移、前日比8.8ドル安の2058.3ドルとなった。2月限は安寄りした
のち、ドル高を受けて戻りを売られた。欧州時間に入ると、予想以下のフランスの消費
者物価指数(CPI)によるユーロ安を受けて軟調となった。
 日中取引では、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁が利下げを否定したこと
を受けて売り優勢となった。時間外取引の安値を割り込み、2051.2ドルまで下落
した。
 10月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比3.0%上昇と前月の3.4%
上昇から伸びが鈍化し、21年3月以来の低水準となった。ただ米サンフランシスコ地
区連銀のデイリー総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに終止符を打つかどう
か「知るにはまだ時期尚早だ」と述べたことが金の上値を抑える要因になった。
 ニューヨーク銀3月限は、時間外取引で2532.5〜2552.0セントのレンジ
で推移し、前日比2.7セント高の2547.0セントとなった。3月限は安寄りした
のち、ドル高に上値を抑えられたが、買い戻されて下げ一服となった。
 日中取引では、株高を受けて時間外取引の高値を突破した。テクニカル要因の買いが
入って2568.5セントまで上昇した。
 11月29日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比6万2835オンス増の
1999万7494オンス、銀は13万4948オンス減の2億6619万1026オ
ンス。

今日の材料
・11月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.4%
と、10月の2.9%から低下した。市場予想の2.7%を大幅に下回った。
・欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中央銀行新総裁は、E
CBは持続的な高金利によって経済と金融の安定に「不必要なダメージ」を与えてはな
らないと述べた。
・イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン政策委員は、景気後退を示唆するデータ
よりも、インフレが高止まりする兆候の方を懸念しているとし、金利は長期にわたり高
水準にとどまる可能性があると述べた。
・米新規失業保険申請件数は7000件増の21万8000件だった。市場予想は22
万6000件だった。
・10月の米個人消費支出(PCE)は緩やかに増加したほか、PCE価格指数の前年
同月比の伸びは2021年以降で最小となった。PCEは0.2%増と市場予想に一
致。9月は0.7%増だった。PCE価格指数は前年同月比では3.0%上昇と21年
3月以来の低水準。9月は3.4%上昇だった。
・10月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比1.5%低下の71.4と2001年の
統計開始以来最低となった。高水準の住宅ローン金利と値ごろ感の低下を受けた。市場
予想は2.0%低下だった。
・ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は講演で、FRBが過去20カ月に行った合計
5.25%ポイントの利上げを受け、金融、信用状況が引き締まり、インフレの一段の
低下に貢献すると指摘。
・米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、米連邦準備理事会(FRB)が利上
げに終止符を打つかどうか「知るにはまだ時期尚早だ」と述べた。
・米経済指標でインフレ鈍化が示される中、連邦準備理事会(FRB)当局者らは、F
RBの利上げサイクルが終了した可能性があると示唆した。同時に、物価を巡る進展が
停滞すれば追加利上げの可能性を否定せず、市場で出ている早期利下げ着手の観測を退
けた。
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