[今日の視点]貴金属=金が反発、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢
となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はニューヨーク市場で戻りを売られたことや円
高を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は12.82ドル高
の2048.99ドル、銀が30セント高の2318セント、プラチナが10.33ド
ル安の909.07ドル、パラジウムは19.42ドル安の974.15ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=144.97/99円で、前営業日の
大引け時点から0.15円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が9548円前後、銀は108.8円前後、プラチナは
4230円前後、パラジウムは4700円前後。
【NY金は米PPI下落が支援】
 金は前週末の海外市場では、中東の緊張に加え、米生産者物価指数(PPI)の下落
を受けて買い優勢となった。
 金は米生産者物価指数(PPI)の下落が支援要因になった。米PPIは前月比
0.1%下落し、事前予想の0.1%上昇に反して下落した。財(モノ)の価格が下落
する一方、サービスの価格は変わらずだった。米連邦準備理事会(FRB)の3月利上
げ見通しが強い。一方、米議会で税優遇措置に関する法案が可決されれば、インフレ圧
力につながると指摘された。企業向け優遇税制の遡及更新および子供税額控除の拡充が
期限切れとなり、協議が続いている。
 米軍は12日、エメンの親イラン武装組織フーシ派のレーダー施設を新たに攻撃し
た。紅海の商船を標的にする同派の能力に打撃を与えることが目的。フーシ派は米英両
国の商船を標的にすると明言していた。バイデン米大統領は、自分はフーシ派をテロリ
ストグループと見なすと語った。アジアから欧州への海上輸送運賃は過去4週間に2倍
余りに跳ね上がっており、今後の行方を確認したい。
 銀は前週末の海外市場では、米生産者物価指数(PPI)の下落や金堅調を受けて買
い優勢となった。
【NYプラチナは株安で戻りを売られる】
 プラチナは前週末の海外市場では、米生産者物価指数(PPI)の下落や金堅調を受
けて堅調となったが、株安を受けて戻りを売られた。
を受けて売り優勢となった。
 プラチナは株安が圧迫要因になった。米生産者物価指数(PPI)の下落で米連邦準
備理事会(FRB)の3月利上げ見通しが強いが、米金融大手の銀行の決算が強弱入り
混じる内容となったことを受けて株安に振れた。中国の消費者物価指数(CPI)が3
カ月連続でマイナスとなり、デフレ圧力が強く、中国経済の先行き懸念が出ていること
も下げ要因である。
<今日の予定>
●米国(ルーサーキング牧師の誕生日)
・ユーロ圏鉱工業生産 2023年11月(EUROSTAT)
・ユーロ圏貿易収支 2023年11月(EUROSTAT)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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