貴金属は、金が小反発して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安と円高を受けて 軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は4.93ドル高の 2020.06ドル、銀が15セント高の2289セント、プラチナが13.60ドル 安の892.29ドル、パラジウムは22.29ドル安の941.33ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.62/63円で、前営業日の 大引け時点から0.22円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が9590円前後、銀は106.8円前後、プラチナは 4270円前後、パラジウムは4500円前後。 【NY金は米国債の利回り低下が支援】 金はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下が支援要因になったが、ドル高を受 けて上げ幅を縮小した。 金は米国債の利回り低下が支援要因になった。第4四半期の米実質国内総生産(GD P)速報値は前期比3.3%増と前四半期の4.9%増から伸びが鈍化したが、市場予 想の2%増を上回った。ただラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は利下げ開始時期に ついて夏の「可能性が高い」としたダボスでの発言に言及すると、ユーロ安に振れた。 また12月の米新築一戸建て住宅販売戸数が前月比8.0%増の66万4000戸と市 場予想の64万5000戸を上回ったこともドル買い要因となった。 銀はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下が支援要因になったが、ドル高を受 けて上げ一服となった。 【NYプラチナは景気減速懸念やドル高が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、景気減速懸念やドル高を受けて売り優勢となっ た。 プラチナは景気減速懸念やドル高が圧迫要因になった。1月の独IFO業況指数は 85.2で昨年12月の86.3(改定値)から予想外に低下した。低下は2カ月連 続。予想は86.7だった。第4四半期の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比 3.3%増と前四半期の4.9%増から伸びが鈍化したが、市場予想の2%増を上回っ た。一方、欧州中央銀行(ECB)理事会で金利据え置きが決定されたが、ラガルドE CB総裁が夏の利下げを示唆したことを受けてドル高に振れた。中国の株安対策を受け て株安が一服したことは下支え要因だが、上海プラチナの出来高は伸び悩み、中国勢は 安値拾いの買いを見送っている。 <今日の予定> ●オーストラリア(オーストラリアの日) ・金融政策決定会合議事要旨公表 12月18-19日分(日本銀行) ・米個人所得・支出 2023年12月(商務省) ・米中古住宅販売仮契約指数 2023年12月(全米不動産協会) ・建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行
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