NY原油市況=反落、イランの報復懸念し米軍の動きは見られず

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2024/03     77.84       78.11       75.52       75.85        - 1.97
  2024/04     77.66       77.91       75.38       75.71        - 1.94
  2024/05     77.43       77.70       75.23       75.56        - 1.92
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     464,264              723,027             1,747,660    ( + 27,345)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2024/02     280.82    + 0.14
                            2024/03     278.52    + 0.86
         改質ガソリン       2024/02     218.33    - 7.74
                            2024/03     223.12    - 6.56
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反落。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が1.97〜
1.94ドル安。その他の限月は1.92〜0.44ドル安。
 シリアとヨルダンの国境に位置する米軍基地が親イランの武装組織による攻撃を受け
て米兵3名が死亡したことを受けて、バイデン米大統領は対応を決定したと発表したも
のの、未だに軍事行動が見送られていることから中東情勢の緊迫感が後退した。米NB
Cの報道によると、米兵殺害の報復作戦は数週間続き、シリアやイラク全土で親イラク
の武装組織が標的となるほか、イラン国外のイラン資産も空爆を受ける可能性がある
が、イランは国外資産や国外に居住するイラン人が標的となった場合には報復すると発
表しており、米国は行動開始に至っていない。米国は紅海あるイランのスパイ船を狙っ
ているとの噂がある。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、追加利上げの可能性への言及は削除さ
れたが、市場参加者が期待する3月の利下げ開始は示唆されず、相場を圧迫した。パウ
エル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「利下げのタイミングはインフレの確信の
度合い次第」、「3月利下げの可能性が高いとは考えていない」と述べた。
 中国経済の不透明感も重し。同国の不動産市場では混乱が続いており景気を圧迫する
リスクが意識されている。中国株安の一服感が乏しいことも懸念要因。中国は世界最大
の原油輸入国。
 米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で原油在庫が増加したことも圧迫要
因。寒波で一時的に落ち込んだ米原油生産量は日量1300万バレルまで回復した一
方、製油所への原油投入量は一段と減少した。製油所稼働率は82.9%まで下げてい
る。
 時間外取引で3月限は軟調。通常取引開始後は75.52ドルまで下げ幅を広げた。
 改質ガソリンは反落。ヒーティングオイルの期近は反発。改質ガソリンは原油安に連
動した。
米EIA週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 +123.4万(4億2191万)
ガソリン +115.7万(2億5413万)
留出油  −254.1万(1億3080万)
(クッシング地区)
原油 −197.2万(2809万)
*()は在庫総量
今日の材料
・1月のOPEC原油生産量は前月比で日量41万バレル減=ロイター
・米原油在庫の市場予想は前週比90万バレル減
・米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計
・原油在庫は前週比250万バレル減
・ガソリン在庫は同60万バレル増
・留出油在庫は同210万バレル減
・クッシング原油在庫は200万バレル減
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