【場況】 金は反発。金はニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現 物相場の軟調を受けて上げ幅を縮小したが、円高が一服すると、下げ一服となった。銀 の商いは成立しなかった。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が8〜15円高、金ミニが変わらず〜 12.5円高、ゴールドスポットが32円高、銀が出来ず。 午前11時2分現在の出来高は、金が4万3840枚、金ミニが4984枚、ゴール ドスポットが9183枚、銀が0枚。 【NY金はドル安で押し目を買われる】 金は米新規失業保険申請件数の増加やドル安を受けて押し目を買われた。1月のユー ロ圏の消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.8%と、前月の 2.9%から低下した。市場予想と一致した。ただコアインフレ率は予想を上回った。 欧州中央銀行(ECB)は利下げを急がないとの見方が出た。またイングランド銀行は 政策金利を約16年ぶりの高水準である5.25%に据え置いた。ベイリー総裁は「イ ンフレが目標の2%まで低下し、その水準にとどまるという証拠を利下げ前に見極める 必要がある」と述べた。一方、米新規失業保険申請件数は9000件増の22万 4000件となった。事前予想の21万2000件を上回ったことから、米国債の利回 りが低下し、ドル安に振れた。1月の米ISM製造業景気指数は49.1となった。新 規受注の回復を背景に前月から小幅持ち直したものの、15カ月連続で拡大・縮小の分 岐点となる50を下回った。 米商業銀行のニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)株は続落。ウォ ール街のアナリストで少なくとも5人が投資判断を引き下げ、格付け会社ムーディー ズ・インベスターズ・サービスは同行の格付けを引き下げ方向で見直すと発表した。た だ米商業銀行シチズンズ・ファイナンシャル・グループのブルース・バンソーン最高経 営責任者(CEO)は、NYCBの問題は例外だと述べた。同氏は、昨年の金利上昇と 預金シフトは、おおむね対応済みだと指摘した。シチズンズでは商業用不動産のローン 債権は「かなり良好のようだ」とし、「オフィス復帰のペースが減速している傾向」と 高金利を考慮すると、最大の懸念はオフィス物件だと述べた。 金先限は夜間取引で9690円まで上昇した。ニューヨーク高が支援要因になった。 円相場は1ドル=146円台前半の円高に振れた。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場では、米新規失業保険申請件数の 増加やドル安を受けて押し目を買われた。アジア市場では、朝方の2056.15ドル から、ドル安一服を受けて軟調となった。 午前11時現在、2054.39ドルで推移。銀は2311セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が2044.11ドル、銀が2287セント。 MINKABU PRESS
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