金・銀午前=金先限は小幅続落、現物の上値の重さや円高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金先限は小幅続落。金は円高を受けて売り優勢で始まった。その後はプラスサイドに
転じる場面も見られたが、ドル建て現物相場の上値の重さと円高を受けて戻りを売られ
た。銀の商いは成立しなかった。
 午前11時1分現在の前営業日比は、金標準が9円安〜5円高、金ミニが13.0円
安〜18.0円高、ゴールドスポットが19円高、銀が出来ず。
 午前11時1分現在の出来高は、金が1万6826枚、金ミニが2075枚、ゴール
ドスポットが2793枚、銀が0枚。
【NY金は米国債の利回り低下が支援】
 金は米国債の利回り低下が支援要因になった。米3年債入札で堅調な需要がみられ
た。米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、米経済が予想通りに推移すれば、利
下げへの道が開かれる可能性があると述べた。ただ物価情勢が不透明な状況が続く中、
利下げが実施される具体的な時期を示す用意はできていないと語った。米ミネアポリス
地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレ率は急速に低下しているが、仕事はまだ終わっ
ていないと述べた。一方、第4四半期決算で予想外の赤字と減配を発表した米地銀ニュ
ーヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)について、米当局からの圧力が明ら
かとなり、株価は一段安となった。米格付け会社ムーディーズは、NYCBの格付けを
ジャンク級に引き下げた。
 ブリンケン米国務長官は、24時間足らずで中東を歴訪し、パレスチナ自治区ガザの
和平交渉に携わる主要な仲介役と会談した。米当局者によると、今回の歴訪中に停戦が
実現するかは分からないが、4カ月前の紛争開始以来、数日以上の長期にわたって戦闘
を休止しようとする初の本格的な試みという。イスラム組織ハマスは、エジプトやカタ
ールなど4カ国が提示したパレスチナ地区ガザにおける休戦案に対する回答を行ったと
発表した。ハマス側の回答の詳細は明らかになっていないものの、カタールはハマスの
回答が「ポジティブ」な内容という認識を示した。米国務長官は、米国がハマスの回答
を精査しており、7日に予定するイスラエル訪問で当局者と協議する方針を示した。一
方、米国のイエメン担当特使は、紅海で船舶に対する攻撃を続けるイエメンの親イラン
武装組織フーシ派について、攻撃の停止につながる解決策を模索するための外交努力が
続けられていると述べた。
 金先限は9669円まで下落した。ドル建て現物相場の上値の重さや円高が圧迫要因
になった。円相場は1ドル=147円台後半の円高に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、もみ合い。きのうの海外市場では、米国債の利回り低下を
受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の2035.39ドルから、買いが一
巡し、もみ合いとなった。
 午前11時現在、2035.10ドルで推移。銀は2239セントで推移。前営業日
の大引け時点は金が2028.29ドル、銀が2242セント。

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