NY金・銀市況=金が続落、米国債の利回り上昇が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
   金      (24/ 4)  2038.2     2041.8      2025.4      2033.0     -  5.7
          (24/ 6)  2058.1     2061.4      2045.4      2053.0     -  5.6
   銀     (24/ 3)  2263.0     2315.0      2257.5      2276.7     + 17.3
         (23/ 5)  2286.0     2336.0      2279.0      2298.2     + 17.3
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
  金           112,259       131,365       417,607        (-  2,791)
  銀           92,088        62,800       147,002        (-  1,278)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          38,797.38  + 125.69
     前日  149.29/31   1.0787/89   ・ナスダック         15,942.55  -  48.11
     本日  149.33/35   1.0774/76   ・10年米国債利回り      4.17  -   0.00
・NY原油  (24/ 3)   76.92 + 0.08  ・SPDR保有金残高    841.92  -   1.74
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 ニューヨーク金は続落、銀は反発。終値の前日比は金が5.7〜5.1ドル安、中心
限月の4月限が5.7ドル安。銀が17.2〜18.1セント高、中心限月の3月限は
17.3セント高。
 金4月限は続落。時間外取引では、ドル安一服に上値を抑えられた。欧州時間に入る
と、イタリア中銀総裁の発言などを受けて利下げ期待が高まったが、ドル高が再開する
と、戻りを売られた。日中取引では、米国債の利回り上昇を受けて売り優勢となった
が、ドル高が一服すると、下げ一服となった。
 銀3月限は欧州中央銀行(ECB)の利下げ期待などを受けて買い優勢となったが、
日中取引では米国債の利回り上昇を受けて上げ一服となった。
 ニューヨーク金4月限は続落。時間外取引では2033.7〜2041.3ドルのレ
ンジで推移、前日比3.3ドル安の2035.4ドルとなった。4月限は安寄りしたの
ち、ドル安一服に上値を抑えられた。欧州時間に入ると、イタリア中銀総裁の発言など
を受けて利下げ期待が高まったが、ドル高が再開すると、戻りを売られた。
 日中取引では、買い戻されて2041.8ドルまで上昇した。その後は、米国債の利
回り上昇を受けて戻りを売られると、時間外取引の安値を割り込み、2025.4ドル
まで下落した。中盤以降はドル高一服を受けて下げ一服となった。
 パネッタ・イタリア中銀総裁は、欧州中央銀行(ECB)が利下げに踏み切る時が
「刻一刻と近づいている」と述べた。ECBの利下げ期待が高まり、ユーロ高に振れた
が、米国債の利回りが上昇すると、戻りを売られた。一方、ボウマン米連邦準備理事会
(FRB)理事は、「FRBのインフレ対策には多くのリスクが残されており、いつ、
どれだけ利下げを行うかを予想するのは時期尚早」と見方を示した。
 ニューヨーク銀3月限は、時間外取引で2263.0〜2304.5セントのレンジ
で推移し、前日比44.6セント高の2304.0セントとなった。3月限は高寄りし
たのち、買い戻されて堅調となった。欧州時間に入ると、欧州中央銀行(ECB)の利
下げ期待を受けて上値を伸ばした。
 日中取引では、2315.0セントまで上昇したのち、米国債の利回り上昇を受けて
上げ一服となった。その後は時間外取引の安値を割り込み、2257.5セントまで下
落したが、ドル高が一服すると、下げ一服となった。
 2月9日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比31万2815オンス減の
1868万6635オンス、銀は1万7795オンス減の2億7457万9096オン
ス。

今日の材料
・欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は、ECBが
利下げに踏み切る時が「刻一刻と近づいている」と述べ、適切なタイミングで段階的に
実施すれば金融市場や経済への影響を軽減できるとの認識を示した。
・スペイン銀行(中銀)のデコス総裁は、ECBが3月に発表するインフレと経済成長
に関する新たな見通しは、利下げの開始時期を決定する上で極めて重要だとの見方を示
した。
・欧州中央銀行(ECB)のチポローネ専務理事は、需要がまだ弱いため、インフレを
抑制するためにユーロ圏経済をさらに減速させる必要はないと述べた。
・ボウマンFRB理事は、「FRBのインフレ対策には多くのリスクが残されており、
いつ、どれだけ利下げを行うかを予想するのは時期尚早」との認識を示した。
・国際通貨基金(IMF)のギータ・ゴピナート筆頭副専務理事は、多くの国でインフ
レ率が低下し、世界経済はソフトランディング(軟着陸)に向かっているように見える
が、各国中銀は利下げに慎重になるべきと述べた。
・米ニューヨーク連銀が発表した1月の消費者調査によると、1年先と5年先のインフ
レ期待はそれぞれ3%、2.5%で横ばいとなった。一方、3年先のインフレ期待は
2.4%で、昨年12月の2.6%から低下し、2020年3月以来の低水準となっ
た。
・国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は、パレスチナ自治区ガザ最南部ラフ
ァにおけるイスラエル軍による攻撃や地上作戦の可能性に関する報道を「深く懸念して
いる」と述べた。
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