シカゴコーン市況=続落、弱気な輸出とドル堅調で3月限は4ドル割れ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/03    406.00      409.25      398.50      399.75      - 6.25
   2024/05    418.50      421.75      411.75      413.50      - 5.00
   2024/07    431.25      434.00      424.25      426.25      - 4.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       605,807        602,468        1,604,433 (- 4,143)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(2月15日までの週)
 コーン:99万8100トン(事前予想レンジ:50万〜120万トン)
 小 麦:28万0100トン(事前予想レンジ:15万〜 50万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(2月29日−3月4日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは総じて続落。終値の前営業日比は6.25〜3.25セント安。期近3月限
は6.25セント安の399.75セント。
 米農務省(USDA)週間純輸出成約高が前週から減少して100万トンを割り込ん
だことに加え、サフリーニャコーンが生育期を迎えているブラジルで降雨が発生し、土
壌水分不足懸念が後退していることが売りを呼ぶ要因になった。3月限は一時398.
50セントまで下落し、再び一代の安値を更新。中心限月の終値が400セントを割り
込むのは20年10月上旬以来のこと。
 3月限は406セントで取引を開始した後にじり高で運ばれ一時は409.25セン
トの高値に達したが、シカゴの時間帯に売り込まれて急速に値位置を落として398.
50セントの安値まで軟化。安値で買い戻された後は戻り待ちの売りが入って値を落と
し、400セントを巡る攻防となったあと、400セントを割り込んで終えた。
 米農務省(USDA)発表の2月15日までのコーン週間純輸出成約高は99万
8100トンで前週の130万9200トンを大幅に下回り100万トン台を割り込ん
だ。今年度の累計純輸出成約高は3703万5600トンで前年同期の2863万
9900トンを約29.3%上回っている。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル>
 ここ数日、産地中部では雨季のまとまった雨量を伴う降雨が発生。サフリーニャコー
ンの作付けを終えながらも中層土の土壌水分が乾燥気味となっているため、まとまった
雨量を伴う降雨は慈雨となっている。今週は週末まで広い範囲で降雨となるが、26日
の週は局地的な降雨となる見込み。一方の産地南部は週末から来週明けにかけてアルゼ
ンチンから低気圧が到来しまとまった雨量を伴う降雨となる見込み。
<アルゼンチン南北産地>
 22日にかけて到来した低気圧は南部全域に慈雨をもたらしたが、この低気圧の影響
でこの週末は北部で降雨が発生する見込み。来週にかけて低気圧の到来が続き、散発的
な降雨が発生する見込み。一部地域では降雨を逃す可能性もあるが、全体的に結実期〜
成熟期を迎えているコーン及び大豆にとって慈雨となるだろう。
 シカゴ小麦は大幅下落。米農務省(USDA)発表の週間純輸出報告の弱気な内容に
加え、世界的な供給増加観測が重石となった。中心限月の3月限は今月20日以来の水
準まで軟化。買い一巡から再び地合いが軟化した形となった。3月限の終値は前日比
9.75セント安の573.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 週末を通して降雨は発生ない見込みだが、26日の週上旬には低気圧が到来し広い範
囲で降雨および降雪が発生するだろう。これと同時に気温も低下する見込み。雨量は限
られたものになると見られるが、ほとんどの地域で生育中の小麦に適した土壌水分を維
持している。
今日の材料
・ブラジル産地中部では雨季のまとまった雨量を伴う降雨が発生。サフリーニャ
 コーンにとって慈雨。
・ブラジル産地南部では週末から来週明けにかけてアルゼンチンから低気圧が到来し
 まとまった雨量を伴う降雨。
・アルゼンチン産地では来週上旬にかけて慈雨が続く。
・2月15日までのコーン週間純輸出成約高は99万8100トンで前週の130万
 9200トンを大幅に下回り100万トン台を割り込む。
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