貴金属は、総じて反発して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)もニューヨーク高を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は5.50ドル高の 2035.45ドル、銀が変わらずの2294セント、プラチナが9.02ドル高の 897.22ドル、パラジウムは15.23ドル高の972.21ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.55/57円で、前営業日の 大引け時点から0.28円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が9850円前後、銀は112.2円前後、プラチナは 4350円前後、パラジウムは4700円前後。 【NY金は米国債の利回り低下で押し目を買われる】 金は前週末の海外市場では、米国債の利回り低下を受けて押し目を買われた。 金は米国債の利回り低下が支援要因になった。米新規失業保険申請件数の減少を受け てドル高に振れたが、米国債の利回り低下を受けて押し目を買われた。米新規失業保険 申請件数は1万2000件減の20万1000件となった。事前予想は21万8000 件。予想外に減少したことで、雇用が引き続き堅調に伸びていることが示唆された。た だ欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は、早けれ ば3月にも利下げに踏み切るべきとの認識を示した。ECB理事会で最もタカ派的とさ れるシュナーベル理事は、インフレ期待は抑制されており、企業が急速な賃金上昇の一 部を吸収し始めているという証拠をECBが確認していると述べた。ECB当局者の発 言をきっかけに米国債の利回りが低下した。今週は1月の米個人消費支出(PCE)デ フレータなどの発表がある。 パレスチナ自治区ガザの停戦交渉が23日、パリで開かれた。交渉は米国やエジプ ト、カタールが仲介し、イスラエルは交渉団を派遣した。一時的な停戦と人質解放で大 筋合意に至ったと伝えられた。イスラエル戦時内閣が承認し、ハマス側も合意すれば、 具体的な交渉に入る可能性があるという。ただイスラエルのネタニヤフ首相は25日、 交渉で合意できたとしてもハマスを壊滅するため、ガザ地区南部のラファへの地上作戦 については、あくまでも踏み切る考えを強調した。 銀は前週末の海外市場では、米国債の利回り低下や金堅調を受けて押し目を買われ た。 【プラチナは米国債の利回り低下や金堅調が支援】 プラチナは前週末の海外市場では、米国債の利回り低下や金堅調を受けて押し目を買 われた。 プラチナは米国債の利回り低下や金堅調が支援要因になった。欧州中央銀行(EC B)当局者の発言をきっかけに米国債の利回りが低下した。ECB理事会メンバーのセ ンテノ・ポルトガル中銀総裁は、早ければ3月にも利下げに踏み切るべきとの認識を示 した。ただラガルドECB総裁は、第4四半期の賃金上昇が比較的緩やかだったことに は勇気づけられるとしながらも、インフレ退治を確信するには不十分との認識を示し た。一方、上海プラチナの出来高は22日に474枚に増加したのち、23日は48枚 となった。安値拾いの買いが入ったが戻り場面での買いは見送られた。春節明けの中国 株が堅調に推移しており、中国当局の対策を引き続き確認したい。 <今日の予定> ・貴金属取引 2024年2月限納会 ・米新築住宅販売 2024年1月(商務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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