[3月4日からの1週間の展望]
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週間高低(カッコ内は日付) 2 月 26 日〜 3 月 1 日
始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比
ガソリン 先限 81,000 81,000(26) 81,000(26) 81,000 ±0
灯 油 先限 81,500 82,500(26) 81,500(26) 82,500 ±0
原 油 8月限 71,500 72,850(28) 71,090(26) 72,520 -40
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2 月 26 日〜 3 月 1 日
<海外原油> 週間4本値 始 値 高 値 安 値 終 値 前週末比
NY原油 4 月限 76.40 80.85( 1) 75.84(26) 79.97 +3.48
ブレント原油 5 月限 80.64 84.34( 1) 80.19(26) 83.55 +2.75
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1日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 150.40 前週末比 0.13円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油4月限は1月29日の高値79.09ドルから2
月5日の安値71.49ドルまでの下げ幅の全値戻しの79.09ドルにはまだ到達し
ていない。それを上抜けると80ドルの節目、さらには1.618倍戻しの83.79
ドル辺りまで上値余地が拡大するとの見方を維持するが、24日(土曜で取引なし)が
満月で天井を付ける時間帯に入ってきていることを考えると、短期的には80ドル台に
届かずにダブルトップを付ける可能性も考えておきたいとした。
【NY原油は全値戻し達成もまだ80ドル手前で推移】
ニューヨーク原油は緩やかな上昇基調を継続して4月限は28日には79.62ドル
まで上伸して、1月29日の高値79.09ドルを上回った。ただまだ80ドルの節目
には届かず、本稿執筆時の1日午後には78ドル台半ばで推移している。
前回の当欄で記した目先の上値目標は80ドルの節目、さらには1.618倍戻しの
83.79ドル辺りまで上値余地が拡大するとの見方は引き続き維持するが、一方では
80ドル台に届かずにダブルトップを付ける可能性も引き続き残っている。
日柄的には、4日が下弦で相場の転換点(現状では押し目底になるか)となる可能性
があり、上値目線で見ておきたい。
材料的には、引き続き中東地域の地政学的リスクがメインテーマとなっている。バイ
デン米大統領がラマダン月間(3月10日〜4月9日)のガザ停戦をイスラエルと合意
したと述べたものの、ハマス側は否定しており現状では実現性に乏しいだろう。
相変わらずイスラエルの大量殺戮は続いており、29日にはガザ北部で食料や支援物
資待ちの住民にイスラエル軍が発砲し少なくとも112人が死亡した。これに対して、
国連のグテレス事務総長は同日、独立調査が必要であるとの見方を示した。
紅海でのフーシ派の攻撃とともに引き続き注意深く見ていきたいが、ガザ停戦合意の
報道があった場合は急落含みとなるので乱高下に対する注意は必要だ。
外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は一時3万9000ドル台に乗せるな
ど引き続き過去最高値圏でのもみ合いとなっている。
ドルインデックスは再び反発基調となっており、直近は104ポイントの節目を試す
展開となってきた。
【3月のOPEC産油量、前月比日量9万バレル増】
ロイター通信によると、2月の石油輸出国機構(OPEC)の産油量は日量2642
万バレルとなり、前月比9万バレル増となった。減産目標を同19万バレル上回ってい
るが、イラク、ナイジェリア、ガボンが目標以上に生産したことが背景という。ただサ
ウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、アルジェリアは減産目標以
上に生産を抑えた。
【米国の原油在庫は5週連続の増加=EIA週報】
米国内に目を移すと、直近の米エネルギー情報局(EIA)の週報で、原油在庫が5
週連続で増加し、前週比419万9000バレル増の4億4716万バレルとなった。
製油所の定期修理シーズン中で稼働率が81.5%と低いことが背景となっており、そ
のぶん石油製品在庫の減少は続いている。
【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
東京原油の新たに6番限となった8月限は21日移動平均線でもあるボリンジャーバ
ンドの中心線(7万1260円辺り)と1シグマ(7万2840円辺り)の間のもみ合
いとなっている。
ガソリン先限は名目値で8万1000円の横ばい。
【NY原油のテクニカル分析】
ニューヨーク原油4月限は一時的に下振れしたが、ボリンジャーバンドの中心線
(76.43ドル辺り)に支持されて、再び1シグマ(78.41ドル辺り)を挟んだ
もみ合いに復帰した。
<当面の予定>
5日【経済】中国サービス業購買担当者景況指数 2024年2月(財新)
【経済】ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2024年2月確報(Markit)
【経済】ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2024年2月確報(Markit)
【経済】ユーロ圏生産者物価指数 2024年1月(EUROSTAT)
【経済】仏鉱工業生産指数 2024年1月(INSEE)
【経済】米耐久財受注 2024年1月確報値(商務省)
【経済】米製造業新規受注 2024年1月(商務省)
【経済】米非製造業景況指数 2024年2月(ISM)
【工業】米週間石油統計(API)
6日【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
【経済】ユーロ圏小売売上高 2024年1月(EUROSTAT)
【経済】独貿易収支 2024年1月(連邦統計庁)
【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】米雇用統計 2024年2月(ADP)
【経済】米卸売在庫 2024年1月確報値(商務省)
【工業】米週間石油統計(EIA)
7日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 2月25日-3月2日(財務省)
【経済】中国貿易収支 2024年2月(税関総署)
【経済】ユーロ圏理事会結果公表(ECB)
【経済】独製造業受注 2024年1月(経済技術省)
【経済】米貿易収支 2024年1月(商務省)
【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
【経済】米消費者信用残高 2024年1月(FRB)
8日【経済】全世帯家計調査・消費支出 2024年1月(総務省)
【経済】国際収支(経常収支) 2024年1月(財務省)
【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 2024年2月(財務省)
【経済】景気動向指数 2024年1月速報(内閣府)
【経済】景気ウォッチャー調査 2024年2月(内閣府)
【経済】ユーロ圏国内総生産 2023年10-12月期確報(EUROSTAT)
【経済】独生産者物価指数 2024年1月(連邦統計庁)
【経済】独鉱工業生産指数 2024年1月(経済技術省)
【経済】仏国際収支 2024年1月(フランス銀行)
【経済】仏貿易収支 2024年1月(INSEE)
【経済】米雇用統計 2024年2月(労働省)
【商品】米建玉明細報告(CFTC)
【商品】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)
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