NY株式12日(NY時間16:21)(日本時間05:21) ダウ平均 39005.49(+235.83 +0.61%) S&P500 5175.27(+57.33 +1.12%) ナスダック 16265.64(+246.37 +1.54%) CME日経平均先物 38945(大証終比:+455 +1.17%) きょうの米株式市場でダウ平均は続伸。IT・ハイテク株に買い戻しが強まり、ナスダックは大幅高となった。取引開始前に発表になった2月の米消費者物価指数(CPI)を受けて米株式市場は上昇の反応を示している。予想を上回る内容となり、ディスインフレへの道のりの険しさを浮き彫りにした。季節的に年初は高めの数字が出ることが多く、今回もその通りとなった。 ただ、FRBが注視しているとされる住居費を除くサービス業のインフレ、いわゆるスーパーコアは前月比0.47%の上昇と前月の0.85%を大きく下回っている。 市場は6月の利下げ開始期待を高めているが、今回の数字はその見方に大きく変化を与える内容ではないと見られている模様。ただ、一部からは長期に渡る高金利維持を示したとの見方も出ており、市場では見方が混在し、方向感が掴めなかったようだ。明後日には生産者物価指数(PPI)が発表になるが、次の材料待ちといったところ。 米株式市場は売りの反応も見せ、ダウ平均も一時下げに転じたものの、直ぐに買いが優勢となった。IT・ハイテク株が買い戻され、市場をサポートしている。前日引け後に発表のオラクル<ORCL>の決算がサポートした面もあったようだ。クラウド・コンピューティング事業の成長が安定し始めていることを示唆し、同社は声明で「Gen2・AIインフラに対する需要が供給を大幅に上回っている」と述べていた。特に提携しているエヌビディア<NVDA>の上げをフォローした模様。 3M<MMM>が上昇し、ダウ平均をサポート。取引開始前にCEOの交代を発表した。航空宇宙分野のベテラン、ブラウン氏を新CEOに指名した。 ボーイング<BA>が3日続落。サプライヤーのスピリット・エアロシステムズ<SPR>も下落。両社は1月にアラスカ航空のジェット機からパネルが吹き飛んだ後、米連邦航空局が実施した検査で品質管理要件を満たせなかったと伝わった。また、ボーイングのノース・チャールストンの787ドリームライナー工場の問題を提起し、内部告発した元従業員が遺体で発見されたとのニュースも伝わった。 バイオ医薬品のアカディア・ファーマシューティカルズ<ACAD>が大幅安。統合失調症を対象とした「ピマバンセリン」の臨床試験(第3フェーズ)で主要評価項目を達成できなかったと発表した。また、これ以上、臨床試験を実施するつもりはないとも述べている。 作業管理システムのアサナ<ASAN>が決算を受け下落。同業他社に遅れをとる可能性が高いとの指摘が出ていた。 サウスウエスト航空が大幅安。第1四半期の有効座席マイルあたり売上高(RASM)の見通しを下方修正した。レジャー旅行の傾向が軟調であることを理由に挙げている。 IBM<IBM>が上昇し、ダウ平均をサポート。アナリストからポジティブなコメントが出ていた。 オラクル<ORCL> 127.54(+13.41 +11.75%) 3M<MMM> 98.72(+4.67 +4.97%) ボーイング<BA> 184.24(-8.25 -4.29%) スピリット・エアロ<SPR> 31.77(-2.68 -7.78%) アカディア・ファーマ<ACAD> 19.98(-4.15 -17.20%) アサナ<ASAN> 16.40(-2.39 -12.72%) サウスウエスト航空<LUV> 28.76(-5.02 -14.86%) IBM<IBM> 197.78(+6.05 +3.16%) アップル<AAPL> 173.23(+0.48 +0.28%) マイクロソフト<MSFT> 415.28(+10.76 +2.66%) アマゾン<AMZN> 175.39(+3.43 +1.99%) アルファベットC<GOOG> 139.62(+0.68 +0.49%) テスラ<TSLA> 177.54(-0.23 -0.13%) メタ<META> 499.75(+16.16 +3.34%) AMD<AMD> 202.76(+4.37 +2.20%) エヌビディア<NVDA> 919.13(+61.39 +7.16%) イーライリリー<LLY> 754.95(+20.58 +2.80%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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