貴金属は、金が続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢 となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はニューヨーク安と円高を受けて軟調となろ う。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は14.64ドル高 の2193.21ドル、銀が12セント高の2459セント、プラチナが8.41ドル 安の898.18ドル、パラジウムは5.00ドル安の986.80ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=151.32/34円で、前営業日の 大引け時点から0.35円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万0665円前後、銀は118.8円前後、プラチナ は4380円前後、パラジウムは5000円前後。 【NY金は米国債の利回り低下】 金はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下を受けて買い優勢となった。 金は米国債の利回り低下が支援要因になった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ 見通しを受けて米国債の利回りが低下した。430億ドルの7年債入札が好調だった。 ただ29日に2月の米個人消費支出(PCE)デフレータの発表を控えており、ドル高 に振れたことが上値を抑える要因になった。一方、ウォラー米連邦準備制度理事会(F RB)理事は、最近の経済データでは年内に予想される利下げを遅らせるか、利下げの 回数を減らすことが裏付けられると強調し、金利引き下げを急ぐことはないとの認識を 示した。 イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファに複数回の空爆を行い、地上侵 攻につながる動きではないかとの懸念が強まった。イスラエル首相府は、パレスチナ自 治区ガザでの即時停戦を求める国連安保理決議に絡みいったん取りやめた政府代表団の 訪米について、予定組み直しを望む考えを米ホワイトハウスに伝えた。 銀はきのうの海外市場では、米国債の利回り低下や金堅調を受けて買い優勢となっ た。 【プラチナはドル高が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高を受けて売り優勢となった。 プラチナはドル高が圧迫要因になった。29日に2月の米個人消費支出(PCE)デ フレータの発表を控えるなか、ドル高に振れた。また中国勢が戻り場面での買いを見送 ったことも上値を抑える要因になった。ただ米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通 しを受けて米国債の利回りが低下したことが下支え要因である。900ドル割れでは買 い戻しが入りやすい。 <今日の予定> ・英国内総生産 確報値 2023年10-12月期(国立統計局) ・独雇用統計 2024年3月(連邦雇用庁) ・米国内総生産 2023年10-12月期確報値(商務省) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・シカゴ購買部協会景気指数 2024年3月(シカゴ購買部協会) ・米消費者信頼感指数 2024年3月確報値(ミシガン大) ・米中古住宅販売仮契約指数 2024年2月(全米不動産協会) MINKABU PRESS 東海林勇行
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