ゴム週間見通し=売り優勢、9月限は終値で313.2円を下抜くか注目

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週までのレビュー】中国の景気回復期待を背景に、やや買い優勢になるとみる。ま
た、原油高から合成ゴム価格の上昇が見込まれることも支援材料になるとした。
【下値は300円前後までか】
 JPXゴムRSS3号の活発限月の9月限は、下落した。12日の取引では、それま
で支持となっていた320円前後をしっかり割り込むと、逆差しの売りとみられるまと
まった売りが出て、3月11日以来の安値となる312.7円まで一時下落した。目
先、これまで支持となっていた320円前後が今度は抵抗線となり、売りが優勢となり
そうだ。終値ベースで3月26日の安値313.2円を割り込むと、300円を目指す
可能性もある。
ただ、産地相場は依然と高値圏にある。今年は天候不順の可能性もあり、産地価格が崩
れなければ、JPXゴムRSS3号がテクニカル要因から下落しても、300円前後ま
でとみる。
【産地相場は下げ渋り】
 タイの現物価格は、下げ渋りをみせている。タイ南部の天然ゴム主要積み出し港のソ
ンクラ渡しのオファー価格は3月19日に98.49バーツまで上昇し、直近の高値を
付けた。その後は地合いを緩め、3月27日には91.05バーツが提示された。だ
が、同水準では買い意欲が強く、4月11日時点では、92バーツ台で推移している。
現状、91バーツ台が支持線となり、91〜93バーツ台でのオファー価格が続いてい
る。今年、世界各地で異常気象、もしくは異常気象の兆候がみられる。マラッカ海峡を
挟んで隣国のインドネシアでは、天候不順から同国が主要生産国であるロブスタコーヒ
ーは、史上最高値を付けた。タイでも天候不順が発生すれば、再度、オファー価格が引
き上げられる可能性がある。
【中国のデフレ懸念が燻る】
 11日、中国国家統計局が発表した3月の中国消費者物価指数(CPI)は、前年同
月比0.1%上昇となった。これで2カ月連続でのプラスとなった。ただ、品目別にみ
ると、食品が同2.7%低下と前月の0.9%低下から拡大している。また、自動車や
スマートフォンなどの耐久財も低下している。
 その一方で、原油価格の上昇を受けて、ガソリンなどの燃料価格は同2.2%となっ
ている。3月のCPIの小幅上昇は、原油価格上昇による燃料高に起因しているよう
だ。また、同時発表された3月の生産者物価指数は、同2.8%低下となり、前月の
2.7%から低下率が拡大、また1年6カ月連続での低下となった。
 中国の経済指標をみると、一部で景気回復期待がみられるものの、回復が遅れている
ものもあり、まだら模様だ。中国の景気回復からの天然ゴム需要の拡大には、もう少し
時間がかかりそうだ。
【上海ゴムは戻り叩かれる】
 上海ゴムは戻りを叩かれた。中心限月の9月限は、清明節明けは景気回復期待から、
買いが先行し、10日には1万5190元まで上昇した。だが、同水準で戻り売りを浴
びると、12日には1万4600元台まで下落した。節目の1万4500元を割り込む
と、3月28日の安値1万4315元が視野に入る。
【東京ゴム活発限月の9月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の9月限は、売りが先行している。3月中盤から値動きを
みると、3月8日に大陽線を付けて地合いを引き締めると、その後は産地相場のスパイ
ラル的な上昇となり、青天井の様相を呈すると、連日、一代の高値を更新し、3月18
日には360.0円台まで水準を引き上げた。だが、同水準で上値が重くなると、一転
して売りが先行し、3月26日には313.2円まで急落した。その後は、戻り歩調と
なり、4月8日には335.9円まで上昇した。ただ、335円前後で戻り売り圧力が
強く、徐々に上値を削る展開となり、上海ゴムの下落もあり、12日には320円を割
りむと、一時312.7円まで急落する場面があった。
 売りが先行すれば、3月26日の安値313.2円を終値ベースで下抜くかがポイン
トになる。安値更新となれば、節目の310円や今回の上昇の起点である300円が視
野に入る。
 一方、再度、地合いを引き締めた場合は、330円台を終値ベースでしっかり回復で
きるかが最初の関門。これに成功すれば、8日の戻り高値335.9円を試すことにな
る。高値更新となれば、節目の340円を意識した展開になる。
【今週の注目ポイント】
 JPXゴムRSS3号は、産地相場に注目したい。ウィンタリングは相場に織り込ま
れている。ただ、ウィンタリング明け後がもっとも供給がタイトになる時期であり、予
想以上に供給がタイトになれば、中国の景気回復期待が高まっているだけに、オファー
価格を引き上げられる可能性がある。
【相場予想レンジ】
 4月15〜19日のJPXゴムRSS3号9月限の中心レンジ予想は310〜340
円。テクニカルの支持線は313.2円(3月26日安値)、抵抗線は335.9円
(4月8日高値)。
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