[4月15日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2025 年 2 月限 4 月 8 日〜 4 月 12 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 11,124 11,795 (12) 11,117 ( 8) 11,762 +683 銀 131.3 142.9 (10) 131.3 ( 8) 141.5 +11.5 プラチナ 4,484 4,912 (12) 4,456 ( 8) 4,912 +428 パラジウム 4,990 5,200 (10) 4,990 ( 8) 5,200 +210 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 11 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 6) 2,372.7 +27.3 | ドル・円 153.24 2.04 円安 銀 ( 5) 2,825.0 +74.7 | 日経平均 39,523.55 +531.47 プラチナ ( 7) 988.0 +47.4 | NY原油 ( 5) 85.02 -1.89 パラジウム ( 6) 1,040.70 +33.30 |* ドル・円は15時15分現在、原油は 11日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナはドル安や金急伸が支援要因、とした。 プラチナは、金急伸を受けて買い優勢となったが、ドル高に上値を抑えられた。現物 相場は1月2日以来の高値994.57ドルを付けた。プラチナ先限は2015年1月 以来の高値4912円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は3月15日以来の高値 1100.08ドルを付けたのち、ドル高を受けて上げ一服となった。 3月の米雇用統計や米消費者物価指数(CPI)が事前予想を上回ったが、米連邦準 備理事会(FRB)の年内の利下げ見通しに変わりはなかった。3月の米雇用統計で非 農業部門雇用者数は前月比30万3000人増加し、事前予想の20万人増を大幅に上 回った。時間当たり平均賃金は前月比0.3%上昇と前月の0.2%上昇から伸びが加 速した。失業率は3.8%で前月の3.9%から低下した。米CPIは前年比3.5% 上昇と前月の3.2%上昇から伸びが加速し、昨年9月以来の大幅な伸びとなった。事 前予想の3.4%上昇も上回った。CMEのフェドウォッチで、米FRBの利下げ開始 時期は6月から9月に先送りされるとの見方が強まった。3月の米生産者物価指数(P PI)が前月比0.2%上昇と前月の0.6%上昇から伸びが鈍化し、事前予想の 0.3%上昇も下回ったことで7月の利下げ開始の見方が戻ったが、確率は39.7% (前週48.3%)であり、9月の利下げ開始見通しとなっている。 欧州中央銀行(ECB)は11日の理事会で、主要政策金利を予想通り据え置いた上 で、声明に新たな文言を盛り込み、近く利下げに踏み切る可能性を示唆した。中銀預金 金利を過去最高の4.0%に据え置いた。ラガルドECB総裁は理事会後の記者会見 で、新たな検証によってインフレが目標に回帰しつつあるとのECB当局者の確信が強 まれば、金利を引き下げることが「適切」になると述べた。 【NYのプラチナETF残高が増加】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、8日のロンドンで12.71トン(前 週末12.71トン)と変わらず、11日のニューヨークで31.97トン(同 31.54トン)に増加、10日の南アで11.40トン(同11.40トン)と変わ らずとなったまたパラジウムETFの現物保有高はロンドンで3.57トン(同 3.57トン)、ニューヨークで6.85トン(同6.85トン)、南アで0.42ト ン(同0.42トン)と変わらずとなった。ニューヨークのプラチナETF残高が増加 した。金急伸を受けて投資資金が流入した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC) の建玉明細報告によると、4月2日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い 越しは8589枚(前週7195枚)、パラジウムの売り越しは1万0202枚(同 9900枚)に拡大した。 【米国は中国の過剰投資に圧力】 3月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.8と節目となる50を半 年ぶりに上回り、昨年3月以来の高水準となった。前月の49.1から上昇し、事前予 想の49.9も上回った。ただPMI指数全体では各部門で雇用が縮小し、先行き懸念 が残っている。またイエレン米財務長官は中国を訪問し、政府の補助金を受けた安価な 中国製品の流入を米国は認めないとした。電気自動車(EV)、バッテリー、太陽光産 業などへの過剰投資を懸念した。同長官は米国の生産・労働者を保護するため、中国の クリーンエネ商品に対する関税引き上げに動くようバイデン米大統領に進言するかどう かを判断するという。この問題を巡る米中の新たな対話が他の解決策を生み出すまで時 間稼ぎする選択肢もあるという。一方、中国の王文濤商務相は、このような主張には根 拠がないとし、中国のEVメーカーの成功は補助金ではなく技術革新によるものだと主 張している。 当面の予定(イベント・経済統計) 15日 機械受注 2024年2月(内閣府) ユーロ圏鉱工業生産 2024年2月(EUROSTAT) 米小売売上高 2024年3月(商務省) 米製造業景況指数 2024年4月(ニューヨーク連銀) 米企業在庫 2024年2月(商務省) 16日 中国住宅価格指数 2024年3月(国家統計局) 中国国内総生産 2024年1-3月期(国家統計局) 中国小売売上高 2024年3月(国家統計局) 中国鉱工業生産 2024年3月(国家統計局) 英雇用統計 2024年3月(国立統計局) ユーロ圏貿易収支 2024年2月(EUROSTAT) 独景況感指数 2024年4月(ZEW) 米住宅着工・許可件数 2024年3月(商務省) 米鉱工業生産・設備稼働率 2024年3月(FRB) 17日 貿易収支 2024年3月速報(財務省) 英消費者物価指数 2024年3月(国立統計局) ユーロ圏消費者物価指数 2024年3月確報(EUROSTAT) 対米証券投資 2024年2月(財務省) 18日 ユーロ圏国際収支 2024年2月(ECB) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米製造業景況指数 2024年4月(フィラデルフィア連銀) 米中古住宅販売統計 2024年3月(全米不動産協会) 19日 消費者物価指数 2024年3月(総務省) 独生産者物価指数 2024年3月(連邦統計庁) 英小売売上高 2024年3月(国立統計局) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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