貴金属4品週間見通し=金は上値警戒感が強まるも高値圏を維持

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金6月限は一代の高値を更新が続き11日に2395.60ドルまで浮上。10
日は2337.1ドルまで値を沈める場面も見られたが、修正を終えて改めて値位置を
切り上げた形となった。
 3月の米消費者物価指数(CPI)は、前月を上回る伸びを見せたことで6月の利下
げ着手観測が後退している。米財政悪化や11日に発表された米生産者物価指数(PP
I)を受けてインフレ率の上昇に対する懸念は和らいでいるものの、これまでにも強気
な雇用統計が発表されたことで連邦準備理事会(FRB)は6月の利下げ着手について
は慎重な検討が必要になっている。この利下げ着手時期のズレは金市場にとって弱材料
になってもおかしくはない。しかし、利下げ着手がこれまで予想されていたよりも遅い
時期にずれ込むことにより米財政悪化が更に深刻化するうえ、金利の高止まりを受けて
ドルを買う動きが広がれば外貨準備の価値を維持するために資産価値防衛のための金需
要が高まることが予想される。利下げ着手、利下げ着手の先延ばしのどちらにもNY金
市場では強気材料としての反応が見られている。
 また、中東情勢不安の高まりがエネルギー価格を押し上げ、これがインフレ懸念を再
燃させる要因になりかねない状況も金に対する安全資産としての需要が高まる要因にな
っているうえ、中国が不動産不況に対する警戒感から金価格高騰にもかかわらず金に強
い需要を見せていることも買い支援要因。
 連日の過去最高値更新により、高値が警戒される状況にあり、いつ応分の修正安場面
を迎えてもおかしくない状況ながら、買いが買いを呼ぶ状態が続いている。それだけに
だけに高値出尽くし感はない。修正に伴う急落には十分な注意が必要ではあるが、高値
圏での往来が続くと予想される。

<銀>
 NY銀5月限は金に連動して値位置を切り上げたものの、2820セント台に達する
と伸び悩みに転じている。安全資産としての需要が金価格を押し上げているのに対して
銀には安全資産としての役割が乏しい点が重石になっている。米経済の好調さが銀価格
をサポートする要因ながら、金に比べると上値を抑制される足取りが続きそうだ。
<白金>
 NY白金7月限は970ドルを下値指示線にしての高下が続いている。米製造業の好
調さや個人消費、そして欧州での利下げ観測が買いを支援しているものの、ドル買いの
動きによる割高感の強まりが上値抑制要因になっている。
 米利下げ着手の時期がこれまでの想定より後にずれ込むとの見方が強まるなか、金に
は安全資産としての需要が集まっているが高金利環境下での安全資産としての役割の乏
しいさが白金の上値抑制要因になっているが、金、銀に対し出遅れ感が強い。米国の金
融政策が緩和方向なら、昨年12月28日の高値1036.8ドルを目指す動きか。ま
ずは1000ドル台で定着することができるかに注目したい。
<パラジウム>
 パラジウム6月限は1100ドルに達したところで反落に転じており、上昇に対する
抵抗の強さを窺わせている。独自の材料には乏しいなか白金との比価を手がかりにして
の高下が続いているが、白金の伸び悩みに追随している。独自の需給要因に乏しいだけ
に、目先は同値圏での往来継続が見込まれる。
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