【場況】 金は続落。金はニューヨーク安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現 物相場の戻りを売られたことを受けて軟調となった。銀もニューヨーク安を受けて売り 優勢となった。 午前11時1分現在の前営業日比は、金標準が89〜80円安、金ミニが87.0〜 38.5円安、ゴールドスポットが49円安、銀が3.0〜1.3円安。 午前11時1分現在の出来高は、金が3万7887枚、金ミニが8474枚、ゴール ドスポットが1万3592枚、銀が5枚。 【NY金は米雇用コスト指数の伸び加速が圧迫】 金は米雇用コスト指数の伸び加速が圧迫要因になった。第1四半期の米雇用コスト指 数(ECI)は前期比1.2%上昇し、伸びは前四半期の0.9%上昇から加速した。 賃金・給与の上昇を背景に市場予想の1.0%上昇を上回った。米国債の利回りが上昇 し、ドル高に振れた。今夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置きが見 込まれている。CMEのフェドウォッチでは、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時 期は11月以降に後退し、年1回とみられている。一方、4月の米消費者信頼感指数は 97.0と、3月の103.1(前回発表の104.7から下方改定)から低下し、 2022年7月以来約1年半ぶりの低水準となった。労働市場や所得を巡る懸念の高ま りを反映した。市場予想は104.0だった。 第1四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.3%増、前年比 0.5%増だった。ともに0.2%増だった市場予想を上回った。4月のユーロ圏消費 者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.4%と、3月と同水準だった。 市場予想と一致した。ただコアインフレ率は鈍化しており、欧州中央銀行(ECB)が 6月に利下げを実施するとの見方が一段と強まっている。ECB理事会メンバーのデコ ス・スペイン中銀総裁は、インフレの緩やかな鈍化が予想通りに続けば、ECBは6月 に利下げを開始すべきだと述べた。 イスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止合意の有無にか かわらず、ガザ地区最南部ラファに対する攻撃を実施し、イスラム組織ハマスを壊滅さ せると述べた。ただイスラエルの停戦案に対するハマスの回答を待っているとも伝えら れている。 金先限は1万1610円まで下落した。ニューヨーク安が圧迫要因になった。円相場 は1ドル=157円台後半の円安に振れた。銀先限は135.1円まで下落した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場では、米雇用コスト指数の伸び加 速を受けて売り優勢となった。アジア市場では、朝方の2292.37ドルから、ドル 高を受けて軟調となった。 午前11時現在、2288.07ドルで推移。銀は2637セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が2321.48ドル、銀が2671セント。 MINKABU PRESS
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