きょうのNY為替市場、ドル円は153円台半ば取引が始まっている。先週の米雇用統計を受けたドル売りは一服しているが、ドル円は先週の急落から値ごろ感の買い戻しが出ている状況。先週の米雇用統計はFRBにとって歓迎すべき兆候を示しており、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回ったことのほか、特に賃金の伸びが引き続き鈍化していることは心強い内容ではあった。 また、米雇用統計発表後で反応は鈍かったが、ISM非製造業景気指数が判断基準の50を下回り、2022年以来の縮小圏に低下していた。サービス業の減速が示唆されており、米雇用統計でも特にレジャー・接客部門の就業者数が4月は5000人増に留まっていた。米企業の1-3月期決算でもマクドナルドやスターバックスのような企業は春以降、米消費者の財布の紐が固くなっていることに揃って言及している。 FRBが特に懸念していたサービス業のインフレが今後、落ち着いて来るのではとの期待感もあり、短期金融市場ではFRBが秋以降利上げを開始し、年内2回の利下げでコンセンサスを形成しようとしている。米大手証券からは、環境がそろえば、7月利下げ開始の可能性もあるとの指摘も出ていた。 その意味では来週の米インフレ指標は、かなり重要なポイントとなりそうだ。 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は154円に観測されている。 6日(月) 154.00 (10.5億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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