シカゴコーン市況=総じて続伸、他穀物の急伸やアルゼンチンのスト懸念で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/05    447.00      458.50      444.50      457.00      +10.00
  2024/07    459.00      470.00      454.25      469.00      + 8.75
  2024/09    467.00      477.75      463.50      476.75      + 7.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       427,550        529,074        1,445,833 (-  5,923)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月2日までの週)
 コーン:128万5986トン(前週改定値:129万8351トン)
 小 麦: 32万1124トン(前週改定値: 50万2769トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(5月5日までの週)
 コーン:作付け:36%(前週27%、前年42%、平年39%)
     発 芽:12%(前週 7%、前年10%、平年 9%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月12日−5月16日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並。雨量は平年並。
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 コーンは総じて続伸。終値の前営業日比は出来高の少ない先限が1.25セント安だ
が、それ以外は2.25〜10.00セント高。中心限月の7月限は8.75セント高
の469.00セント。

 米小麦産地で竜巻や洪水発生の可能性など天候リスクが高まり小麦が急伸したこと
や、大豆の大幅高、またアルゼンチンの運送業者によるストによる同国からの供給不安
が買い支援要因になった。また、米農務省(USDA)発表で好調な輸出が続いている
ことも強気材料視された。
 シカゴコーン7月限は459セントで取引を開始した後に454.25セントまで値
を落とした後に買い戻され、その後は欧州の時間帯を終えるまで概ね455.25〜
459セントのレンジで高下。シカゴの時間帯を迎えると急速に値位置を切り上げて
一気に470セントの高値まで浮上。高値を離れた後も466セントを割り込むと買い
戻される高もみとなり、この日の高値に近い水準で引けを迎えた。
 米農務省(USDA)が発表した5月2日までの週のコーン週間輸出検証高は128
万5986トンで前週改定値の129万8351トンを下回ったが120万トン台を維
持した。今年度の累計は3298万2910トンで前年同期の2487万7828トン
を約33%上回っている。
 USDAによると5月5日時点のコーン作付進捗率は36%で前年の42%、平年
の39%を共に下回った。イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、ケンタッキー
州、ミズーリ州、ネブラスカ州での作付遅れが目立った。また、同日時点の発芽率は
12%で前年の10%、平年の9%を共に上回った。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。

 コーンベルトでは、南部では降雨により農作業ペースが鈍化しているが、それ以外の
地域では穏やかな天気が広がり作付が進行。6日の最高気温は21〜26℃前後に達し
ている。
 6日午後にはプレーンズ中部および南部で荒天となり、オクラホマ州の一部地域やカ
ンザス州南部を中心に竜巻や直径25〜50ミリのあられや雹が発生するだろう。ま
た、プレーンズ北部からミシシッピーバレー中部にかけての地域では激しい雷雨が見込
まれる。この荒天は次第に勢力を弱めながら東部に移動し週半ばにはオハイオバレー周
辺に達するだろう。6日間予報に関しては5月11〜15日は中西部南部などの気温は
平年を下回る見込み。また、ほぼ全国的に雨量は平年以下〜平年並となる見込み。

 シカゴ小麦は期近から急騰。米産地での荒天を受け出穂中の冬小麦や春小麦の作付に
与える影響が警戒された。期近の7月限は26.25セント高の648.75セントで
取引を終えた。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り
 プレーンズではロッキー山脈で発生した低気圧の影響で荒天となり、ハイプレーンズ
北部では散発的な降雨と風が発生。一方、プレーンズ中部および南部では穏やかな天気
が広がっているが6日午後からは荒天が広がるもよう。ハイプレーンズ南部では乾燥と
風が続くなか自然火災発生のリスクが高まっている。

 米国南部ではテキサス州東部では前週の大洪水の後で引き続き洪水が発生。テキサス
州のトリニティリバーの水位は引き続き上昇しており、ハリケーンハービーの影響を受
けて2017年9月1日に記録した過去最高の推移にあと30cmに迫っている。テネ
シーバレー及びその周辺地域では散発的な降雨または雷雨が発生し、農作業が中断され
ている。

今日の材料
・コーンベルトでは南部では降雨により農作業ペースが鈍化。
・コーンベルト南部以外では穏やかな天候の下、農作業が順調に進行。
・6日午後にはプレーンズ中部および南部で荒天。オクラホマ州の一部地域やカンザス
 州南部を中心に竜巻や直径25〜50ミリのあられや雹が発生。
・6日午後にプレーンズ北部からミシシッピーバレー中部にかけての地域では激しい
 雷雨が発生。
・5月2日までの週のコーン週間輸出検証高は128万5986トンで前週改定値の
 129万8351トンを下回ったが120万トン台を維持。
・5月5日時点のコーン作付進捗率は36%で前年の42%、平年の39%を共に
 下回る。イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州、ケンタッキー州、ミズーリ州、
 ネブラスカ州での作付遅れが目立つ。
・5月5日時点のコーン発芽率は12%で前年の10%、平年の9%を共に上回る。

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