シカゴ大豆市況=大幅反発、材料織り込み感やアルゼンチンのスト懸念等から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
   2024/05   1,196.75    1,204.75    1,195.00     1,205.00      +12.25
   2024/07   1,210.25    1,222.50    1,204.50     1,219.00      +10.50
   2024/08   1,212.25    1,223.50    1,206.50     1,220.50      +10.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        265,142        227,183         728,662   (-  8,447)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省発表の米国需給報告(5月10日発表:カッコ内は前月見通し)
 2023/24年度
 作付面積: 8360万エーカー  ( 8360万エーカー)
 単収  :    50.6Bu  (    50.6Bu)
 期初在庫: 2億6400万Bu  ( 2億6400万Bu)
 生産  :41億6500万Bu  (41億6500万Bu)
 輸入      2500万Bu  (   3000万Bu)
 供給合計:44億5400万Bu  (44億5900万Bu)
 圧砕  :23億0000万Bu  (23億0000万Bu)
 輸出  :17億0000万Bu  (17億2000万Bu)
 需要合計:41億1400万Bu  (41億4400万Bu)
 期末在庫: 3億4000万Bu  ( 3億1500万Bu)
 在庫率 :      8.3%  (      7.6%)
 2024/25年度
 作付面積: 8650万エーカー  (     —    )
 単収  :    52.0Bu  (     —    )
 期初在庫: 3億4000万Bu  (     —    )
 生産  :44億5000万Bu  (     —    )
 輸入      1500万Bu  (     —    )
 供給合計:48億0500万Bu  (     —    )
 圧砕  :24億2500万Bu  (     —    )
 輸出  :18億2500万Bu  (     —    )
 需要合計:43億6000万Bu  (     —    )
 期末在庫: 4億4500万Bu  (     —    )
 在庫率 :    10.2%   (     —    )
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月16日−5月20日)
 コーンベルト西部の気温は平年並。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は期近から大幅反発。終値の前営業日比は4.00〜12.25セント高。中心
限月の7月限は10.50セント高の1219.00セント。
 米農務省(USDA)月例需給報告では24/25年度の需給緩和見通しが示された
が、これで材料織り込み感が強まったことで買い戻す動きが広がった。また、アルゼン
チンのストの影響による供給引き締まり懸念や大豆油の上昇も強気材料視された。
 7月限は1210.25セントで取引を開始。欧州の時間帯を終える頃まで1214
セントが上値抵抗線として意識された。シカゴン時間帯を迎えても模様眺めが続いた
が、USDA月例需給報告が発表されると大きく高下しこの日の安値1204.50セ
ントとこの日の高値1222.50セントを一気に付けた。その後は材料織り込み感が
強まるなか小麦とコーンの堅調に追随して値位置を切り上げる足取りを展開。2ケタの
上げ幅を記録したが終値ベースで1220セントには届かなかった。
 米農務省(USDA)が発表した4月4日までの大豆週間純輸出成約高は前週の
19万4200トンから増加したものの、30万5300トンで依然として低迷してい
る。今年度の累計純輸出成約高は4085万4400トンで前年度同期の5013万
0700トンを約19%下回っている。
 米農務省(USDA)月例需給報告で米国の23/24年度予測は全項目が前月と
同量に据え置かれた。一方、24/25年度予測は、生産量が前年の41億6500万
Buから44億5000万Buに増加するとの見通しが示された。その一方で圧砕用、
輸出用がそれぞれ前年から1億2500万Bu増加が見込まれ、その結果として総需要
量は前年の41億1400万Buから43億6000万Buに増加するとの見通しが示
された。ただ、期末在庫率は増産見通しが影響し前年の8.3%から10.2%に上昇
すると予測された。
米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、雨によりオハイオバレーおよび五大湖周辺南部の農作業は中断さ
れている。一方、中西部の西側では穏やかななか降雨は発生しておらず、コーン及び
大豆の作付準備が進められている。
 今後もコーンベルト東部、オハイオバレーから北東部にかけての地域では25〜50
ミリ程度の雨量を伴う雨が降り続く見通し。また、中西部ではこの数日は低温が続くだ
ろう。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 プレーンズでは概ね降雨の発生は無く農作業や冬小麦の生育が引き続き進行。ただ、
一部では乾燥も根強く警戒されている。4月7日時点で表土の土壌水分が不足〜やや不
足とされて比率はカンザス州が58%、テキサス州が55%に達している。
 一方米南部産地では雨がちな天気や強風により作付け作業を含めた農作業が遅延。テ
キサス州東部からミシシッピーバレー南部にかけての地域では降雨は止んだものの、
一部で冠水となっている。大西洋沿岸南部では依然としてまとまった雨量を伴う降雨が
発生。
 プレーンズでは来週までには春の嵐となり強風、雨、雪、雷雨などが発生する見込
み。
 大豆製品は、大豆油は大豆の堅調な足取りに追随したものの、大豆粕はアルゼンチン
のストによる影響に対する反応も乏しいなか大豆油とのストラドルに絡んだと見られる
売りが入ったこともあって軟調で終えた。大豆粕の期近7月限は前日比1.00ドル安
の371.90ドルで終了。
今日の材料
・コーンベルトでは、多くの地域で最高気温が24℃以下に留まる低温に。
・米中西部のでは過剰な土壌水分が影響し、多くの地域で農作業のペースが鈍化。
・米23/24年度の需給見通しは全項目が前月と同量に据え置き。
・米24/25年度生産量が前年の41億6500万Buから44億5000万Bu
 への増産が見込まれる。
・米24/25年度期末在庫率予測は前年の8.3%を上回る10.2%。
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