貴金属は、金が続落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢とな ろう。銀はドル建て現物相場の上昇や円安を受けて買い優勢となろう。プラチナ系貴金 属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円安を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は12.32ドル安 の2338.02ドル、銀が20セント高の2825セント、プラチナが4.56ドル 高の1002.24ドル、パラジウムは16.50ドル安の963.81ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=156.21/22円で、前営業日の 大引け時点から0.29円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万1755円前後、銀は142.5円前後、プラチナ は5005円前後、パラジウムは4800円前後。 【NY金は利食い売りが圧迫】 金はきのうの海外市場では、インフレ指標の発表を控えて利食い売りが出たことが圧 迫要因になった。 金は利食い売りが圧迫要因になった。4月の米生産者物価指数(PPI)や米消費者 物価指数(CPI)の発表を控えている。米ニューヨーク連銀が発表した4月の消費者 調査によると、1年先のインフレ期待が3月の3%から3.3%に、5年先のインフレ 期待が同2.6%から2.8%に上昇した。米PPIと米CPIでインフレの伸びが鈍 化するとみられているが、高止まりすると、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待 が後退する可能性がある。米FRBのジェファーソン副議長は、物価圧力の緩和が明ら かになるまで、金利据え置きを支持すると述べた。 イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ北部のジャバリアに投入した戦車をさらに進 軍させた。住民やイスラム組織ハマスのメディアが明らかにした。南部ラファでも攻撃 を強化している。 銀はきのうの海外市場では、金に利食い売りが出たことにつれ安となったが、売り一 巡後は買い戻されて下げ一服となった。 【プラチナは供給不足見通しが支援】 プラチナはきのうの海外市場では、供給不足見通しを受けて買い優勢となった。 プラチナは供給不足見通しが支援要因になった。英ジョンソン・マッセイ(JM)に 続き、ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)も供給不足見 通しを示した。ドル建て現物相場は昨年6月以来の高値1014.70ドルを付けた。 ただ上ヒゲが現れ、上げ一服となっており、レンジ上限からの上放れに失敗した。当面 は米インフレ指標の発表を控えており、利食い売りも出やすいとみられる。 <今日の予定> ・企業物価指数 2024年4月(日本銀行) ・英雇用統計 2024年4月(国立統計局) ・独消費者物価指数 2024年4月確報(連邦統計庁) ・独景況感指数 2024年5月(ZEW) ・米生産者物価指数 2024年4月(労働省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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