NY原油市況=反落、米中の弱気な経済統計で需要懸念が再燃

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2024/09     78.59      78.88      76.24      76.31      - 1.60
  2024/10     77.47      77.72      75.32      75.40      - 1.44
  2024/11     76.63      76.86      74.63      74.72      - 1.33
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電            1,085,614             1,802,870   (+ 22,498)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2024/08     240.64    - 3.19
                   2024/09     242.28    - 3.13
改質ガソリン        2024/08     239.80    - 4.45
                   2024/09     221.93    - 3.69
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は反落。終値の前営業日比は、期近2限月が1.60〜1.44ド
ル安、その他の限月は1.33〜0.78ドル安。
 前日はイスラエル軍によるヒズボラの司令官やハマスの政治指導者の殺害で、中東の
地政学的リスク懸念から大きく買われたが、この日は早くも修正安となった。中国の7
月の財新製造業PMIが予想を大きく下回ったことで、中国の需要懸念が再び強まった
うえ、米国の7月のISM製造業景気指数が大きく落ち込んだことで米株が軒並み急落
したことも需要懸念をクローズアップさせた。これにより中東の地政学リスクに関して
も原油の供給に大きく影響しないとの冷静な見方が優勢となった。
 またこの日オンラインで開催された石油輸出国機構(OPEC)プラス会合では現状
維持が確認されたのみで、相場に与えるインパクトは限定的だった。
 9月限は、アジアの時間帯〜欧州の時間帯の時間外取引では、78ドル半ば〜後半で
推移。アジアの時間帯にこの日の高値78.88ドルを付けて、前日の高値をやや上回
った。しかし米国の時間帯に入ると、78ドル、77ドルの節目を次々に下抜ける急落
となり、安値は76.24ドルまであった。帳入値も76.31ドルと安値に近かった
が、その後は77ドル手前まで戻している。
 OPECプラスはこの日、オンラインによる合同閣僚監視委員会(JMMC)を開催
して、現状の減産体制を確認した。すなわち今年10月〜来年9月にかけて、サウジア
ラビア、ロシアなど一部産油国で行っている日量220万バレルの自主減産を段階的に
縮小する一方、来年末までの日量366万バレルの協調減産を継続する。
 ただ自主減産の段階的な縮小については、市場の状況次第では一時停止もしくは撤回
される可能性もあるとしている。

 この日発表された中国の7月の財新製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8
と、事前予想の51.5を大幅に下回り、前回の51.8からも低下した。

 この日発表された米国の7月のISM製造業景気指数は46.8と、事前予想の
49.0を大きく下回り、前回の48.5からも大幅に低下した。
 改質ガソリン、ヒーティングオイルともに反落。原油が前日の急伸から一転して修正
安となったことで石油製品も崩れる展開。

今日の材料
・OPECプラス会合で、今年10月〜来年9月にかけて、日量220万バレルの自主
 減産を段階的に縮小する一方、来年末までの日量366万バレルの協調減産継続を確
 認。
・中国の7月の財新製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8、事前予想は
 51.5、前回は51.8。
・米国の7月のISM製造業景気指数は46.8、事前予想は49.0、前回は
 48.5。

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