NY原油市況=続落も、中東情勢の緊迫感が下値を支える

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2024/09     74.21       74.46       71.67       72.94        - 0.58
  2024/10     73.26       73.53       70.88       72.20        - 0.39
  2024/11     72.63       72.84       70.33       71.66        - 0.29
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              1,068,061             1,840,562    ( + 27,237)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2024/09     229.86    - 1.99
                            2024/10     231.61    - 2.01
         改質ガソリン       2024/09     233.36    + 1.60
                            2024/10     214.33    + 0.38
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は続落。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が
0.58〜0.39ドル安。その他の限月は0.29ドル安〜0.04ドル高。
 世界的に株式市場を中心としたリスク資産市場が急激な換金売りに見舞われるなど、
リスク回避の動きが強まっていることが原油相場の重しとなった。米株式市場でダウ平
均は1000ドル超の下げとなった。先週末の米雇用統計では雇用環境の悪化がはっき
りとしたものの、米利下げ開始は9月まで待つ必要があり、米連邦準備制度理事会(F
RB)が景気悪化に対して後手に回っているリスクが意識されている。日本を中心に、
世界的な金融市場が不安定化しているにも関わらず、日銀が何故か金融引き締めの真っ
最中であることも不透明な要因。
 中東情勢の緊迫感は下支え要因。中心限月は安値から切り返した。イスラム組織ヒズ
ボラやハマスの指導者がイスラエルによって殺害されたことから、反シオニズム勢力の
反撃待ちとなっている。イラクのアル・アサド米軍基地が攻撃を受けたとの報道がある
ほか、イランのイスファン付近で複数の爆発があったと伝わっている。
 リビア最大級のシャララ油田の生産がほぼ停止したことも支援要因。リビア国民軍
(LNA)のトップであるハリファ・ハフタル将軍の息子であるサダム・ハフタル紙が
シャララ油田の閉鎖を命じたもよう。
 時間外取引で9月限は71.67ドルまで下落し、中心限月として2月以来の安値を
更新。ただ、通常取引開始後は下げ幅を縮小した。
 改質ガソリンの期近2限月は反発。ヒーティングオイルの期近は続落。改質ガソリン
は買い戻しが優勢となった。
今日の材料
・サウジ、イスラエル攻撃の際にサウジ領空を使用することをイランに許可せず
・バングラデシュ首相が辞任
・ロシアのショイグ国防相がイランに到着
・米駆逐艦2隻がイスラエル沖へ
・米中央軍のマイケル・クリラ司令官がイスラエル入り
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