シカゴコーン市況=総じて続伸、強気な輸出検証高やドル安で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/09    385.75      391.75      378.75      390.75      + 4.25
  2024/12    402.25      407.75      396.00      407.00      + 3.75
  2025/03    419.00      424.75      413.75      424.25      + 3.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       370,627        324,127        1,603,850  (+ 9,986)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(8月1日までの週)
 コーン:121万3422トン(前週改定値:107万0320トン)
 小 麦: 44万0888トン(前週改定値: 45万3904トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(8月4日までの週)
 コーン:シルキング:88%(前週77%、前年90%、平年88%)
     ド ウ  :46%(前週30%、前年42%、平年38%)
     デント  : 7%(前週 — 、前年 7%、平年 5%)
     「良」以上:67%(前週68%、前年57%)
     「劣」以下:10%(前週 9%、前年14%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(8月11日−8月15日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 コーンは総じて続伸。終値の前営業日比は出来高の少ない期先2本が3〜2セント安
だが、それ以外は1.00〜4.25セント高。中心限月の12月限は3.75セント
高の407セント。
 これまでの下落後の修正のための買い戻しが続いた。米農務省(USDA)発表の週
間輸出検証高が100万トンを超える強気な内容だったことに加え、ドル売りが強まっ
たことが輸出を後押しするとの期待が高まったことも強気材料となった。ただ、米産地
のこれまでの好天を受けた高イールド期待が重石となり、上げ幅は限られた。
 シカゴコーン12月限は402.25セントで取引を開始した後のアジアの時間帯は
401.50セントを下値支持線とするもちあいとなった。欧州の時間帯も同値圏での
往来が続いていたがシカゴの時間帯を前に急落し396セントの安値を付けた。ただ、
シカゴの時間帯を迎えるとドル売り傾向と強気な輸出を手掛かりにした買いが膨らんで
引けにかけて値位置を切り上げ引け間際に407.75セントの高値に到達。高値に近
い水準を維持して終えた。
 米農務省(USDA)が発表した8月1日までの週のコーン週間輸出検証高は
121万3422トンで前週改定値の107万0320トンを上回り100万トン台を
維持。今年度の累計は4788万7744トンで前年同期の3521万2052トンを
約36%上回っている。
 USDAによると8月4日時点のコーンシルキング率は88%で前年の90%を下
回ったが、平年と同率だった。またドウ率は46%で前年の42%および平年の38%
を上回った。今週より発表が開始されたデント率は7%で前年と同率。前年の5%を上
回った。作柄は良以上が前週より1%低下した67%、劣以下が前週より1%上昇した
10%だった。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。

 コーンベルトではダコタ州から五大湖周辺地域にかけて曇天が広がり、所々で散発的
な降雨が発生している。また気温も低下。一方、ネブラスカ州からオハイオ州にかけて
は高温多湿となっている。ネブラスカ州南東部での5日の最高気温は38℃に到達。コ
ーンベルトでの気温上昇にもかかわらず、ほとんどの夏穀物は良好な作柄を維持。
 大西洋沿岸南部、ジョージア州からノースカロライナ州南東部にかけての地域ではハ
リケーン・デビーがフロリダ州に上陸した影響で、今後5日間は250〜500ミリの
雨量を伴う大雨が警戒されている。今後デビーの勢力が弱まっても、暫くの間は降雨が
続く可能性がある。一方、プレーンズ南部から大西洋中部にかけて今週半ばから後半に
かけて強い寒冷前線が到達する見通し。
 6〜10日間予報に関しては8月10〜14日はプレーンズの北半部での気温は平年
以下〜平年並が見込まれる。一方、多くの地域で雨量は平年並〜平年を上回る見通しだ
が、メキシコ湾岸北部からコーンベルト東部の一部にかけての地域の雨量は平年を下回
るだろう。

 シカゴ小麦は続伸。中心限月の12月限は一時は544.50セントの安値まで値を
落としたものの、コーンの堅調な足取りが手掛かりとなって買い戻されてプラスサイド
を回復。ドル安による輸出用需要の増加期待が価格を押し上げた。12月限は前日比
1.00セント高の563.25セントで終了。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り
 プレーンズではモンタナ州北東部及びダコタ州では気温が低下し、穀物の収穫に若干
の遅れが生じている。ノースダコタ州の5日の最高気温は21℃以下に留まっている。
その他の地域では高温となり、カンザス州以南及びネブラスカ州南東部の最高気温は
38℃となっている。

 米国南部ではハリケーンデビーの上陸に伴い強風に見舞われている。強風以外にも洪
水、局地的な竜巻発生のリスクが高まっている。

今日の材料
・コーンベルトではダコタ州から五大湖周辺地域にかけて曇天が広がり、所々で
 散発的な降雨が発生。
・コーンベルトのうちネブラスカ州からオハイオ州にかけての地域では高温多湿。
・気温上昇にもかかわらず、コーンベルトのほとんどの夏穀物は良好な作柄を維持。
・8月1日までの週のコーン週間輸出検証高は121万3422トンで前週改定値の
 107万0320トンを上回る。
・8月4日時点のコーンシルキング率は88%で前年の90%を下回ったが、平年
 と同率。
・8月4日時点のドウ率は46%で前年の42%および平年の38%を上回る。
・8月4日時点のデント率は7%で前年と同率。平年は5%。
・8月4日時点の作柄は良以上が67%で前週より1%低下。前年は57%。

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