[今日の視点]貴金属=金とプラチナが続伸、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが続伸して寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買
い優勢となろう。銀は円高を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は
プラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は18.63ドル高
の2662.45ドル、銀が3セント安の3138セント、プラチナが6.94ドル高
の992.41ドル、パラジウムは0.75ドル安の1003.80ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=143.52/54円で、前営業日の
大引け時点から0.88円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万2325円前後、銀は145.9円前後、プラチナ
は4580円前後、パラジウムは4700円前後。
【NY金は中東情勢に対する懸念が支援】
 金はきのうの海外市場では、中東情勢に対する懸念を受けて買い優勢となった。
 金は中東情勢に対する懸念が支援要因になった。イスラエルがレバノンでの地上作戦
を開始した。イランは報復攻撃でイスラエルに向けて約200発のミサイルを発射し
た。イスラエルは、イランの攻撃が「重大な結果をもたらす」として、報復を示唆し
た。ハリス米副大統領は、イランが「中東の不安定化を招く危険な勢力であると明確に
認識している」と述べた。
 9月の米ISM製造業景気指数は47.2と、前月から横ばいとなり、拡大・縮小の
分岐点となる50を6カ月連続で下回った。8月の米雇用動態調査(JOLTS)は、
求人件数が32万9000件増の804万件だった。2カ月連続で減少した後に予想外
に増加したものの、雇用は軟調で労働市場の減速が示された。市場予想は766万件だ
った。
 銀はきのうの海外市場では、中東情勢に対する懸念や金堅調を受けて買い優勢となっ
た。
【NYプラチナは金堅調につれ高】
 プラチナはきのうの海外市場では、中東情勢に対する懸念や金堅調を受けて買い優勢
となった。
 プラチナは金堅調が支援要因になった。イスラエルがレバノンに侵攻したことに対
し、イランがイスラエルに向けてミサイルを発射した。中東情勢の行方を確認したい。
一方、CMEのフェドウォッチで、11月の25ベーシスポイント(bp)利下げの確
率は63.3%(前日65.3%)となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議
長が利下げを急がない姿勢を示している。一方、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバ
ーのカザークス・ラトビア中銀総裁はロイターに対し、ユーロ圏の経済が転換点を迎え
る公算が大きいことから、ECBが17日の次回理事会で金利を引き下げる「明確な」
根拠があるとの考えを示した。9月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値は
前年比1.8%上昇と、2021年半ば以来初めて2%を下回った。
<今日の予定>
●中国(国慶節)
・ユーロ圏雇用統計 2024年8月(EUROSTAT)
・全米雇用報告 2024年9月(ADP)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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