[今日の視点]貴金属=金とプラチナが上昇、円安が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが上昇して寄り付く見通し。金は円安を受けて買い優勢とな
ろう。銀はニューヨーク安を受けて売り優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は
プラチナが円安を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は19.75ドル安
の2593.82ドル、銀が53セント安の2903セント、プラチナが5.67ドル
安の922.60ドル、パラジウムは11.41ドル安の905.31ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=157.38/40円で、前営業日の
大引け時点から1.63円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万3180円前後、銀は148.0円前後、プラチナ
は4630円前後、パラジウムは4600円前後。
【NY金は利下げペース鈍化見通しやドル高が圧迫】
 金はきのうの海外市場では、利下げペース鈍化見通しやドル高を受けて戻りを売られ
た。
 金は利下げペース鈍化見通しやドル高が圧迫要因になった。米連邦準備理事会(FR
B)に加え、他の主要中銀も金利見通しに関して慎重な姿勢を示した。英中銀は金利据
え置きを決定し、ベイリー総裁は、利下げについて「段階的なアプローチ」を続ける必
要があると指摘した。また第3四半期の米国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前
期比3.1%増と、改定値の2.8%から上方改定された。堅調な個人消費が示され
た。一方、米議会の共和党議員らは、差し迫る一部政府機関の閉鎖回避に向け、新たな
つなぎ予算案を策定したと発表した。債務上限の撤廃を求めるトランプ次期米大統領の
支持を得られるかを確認したい。
 ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ紛争終結に向けトランプ次期米大統領と協議
し、妥協する用意があると言明した。またウクライナに対する攻撃で使用した新型の中
距離弾道ミサイル「オレシュニク」について、ウクライナで再度発射を計画し、西側諸
国の防空システムが撃墜できるかどうかを確認する用意があると述べた。一方、カター
ル系新聞「アルアラビー・アルジャジーダ」は、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉に関
し、イスラム主義組織ハマス幹部がイスラエルとの停戦合意に向けて「ほとんどの問題
が解決した」との見解を示したと報じた。
 銀はきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて戻りを売られた。
【NYプラチナはドル高や金軟調が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や金軟調を受けて戻りを売られた。
 プラチナはドル高や金軟調が圧迫要因になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)
の利下げペース鈍化見通しや堅調な米経済指標を受けてドル高に振れた。第3四半期の
米国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.1%増と、改定値の2.8%か
ら上方改定された。堅調な個人消費が示された。
<今日の予定>
・消費者物価指数 2024年11月(総務省)
・英小売売上高 2024年11月(国立統計局)
・米個人所得・支出 2024年11月(商務省)
・米消費者信頼感指数 2024年12月確報値(ミシガン大)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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