【これからの見通し】ドル円が上下動、日銀決定会合への関心度高い このあとは米生産者物価指数 東京市場でドル円相場は157.12-158.02のレンジで激しく振幅した。氷見野日銀副総裁が「経済見通し実現すれば利上げへ、来週の会合では展望リポートの見通しを基礎に利上げ行うかどうか議論」としたことが24日決定会合での利上げを想起させて円高に反応。しかし、「内外に上下双方向のリスク要因、注意深く判断する必要がある」と決定打を示さなかったことで急速に円が売り戻されていた。結局は157円台半ば付近での取引に落ち着いており、前日NY終値水準に戻した格好となっている。明確な方向性を示すことはできなかったが、ボラタイルな反応を見る限り、市場が今回の決定会合に高い関心を持っていることが示されたようだ。 先週の米雇用統計が予想以上に強い結果だったことを受けて、市場では今年の米利下げ回数を1回程度の織り込みに減少させている。基調としてのドル高の流れは健在だ。米株式市場が利下げ観測の後退を嫌って売られたが、足元での米株先物・時間外取引は小高く推移しており、リスク警戒の動きは一服している。 この後の海外市場で発表される経済指標は、生産者物価指数(PPI)(12月)ほぼ一択となる。市場予想は前月比が+0.4%と前回並みの伸び。前年比が+3.5%と前回の+3.0%から伸び加速。食品とエネルギーを除いたコア指数については、前月比が+0.3%(前回+0.2%)、前年比が+3.8%(前回+3.4%)と伸びが加速する見込み。明日の米消費者物価指数の方が市場の注目度は高いが、その前哨戦として素直な反応が期待されそうだ。予想程度の結果であれば、ドル高の流れには目立った変化はなさそうだ。 発言イベント関連は、主要中銀高官らの講演などが予定されている。レーンECBチーフエコノミスト、ホルツマン・オーストリア中銀総裁、ブリーデン英中銀副総裁などの講演や会議出席がロンドン時間朝方に予定されている。NY時間には、 シュミッド・カンザスシティ連銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁などの講演やスピーチが予定されている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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