●短期見通し穀物、天候相場型の上昇地合=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 トウモロコシは、アルゼンチンの乾燥傾向、米農務省(USDA)需給報告で在庫見
通しが予想以上に大きく引き下げられたことを背景に、大きく値位置を切り上げてい
る。特にアルゼンチンの乾燥懸念が重視されると、上昇トレンドが追認しやすい。戻り
高値を更新しており、次は500セントの節目が意識される。アルゼンチンでは降雨も
報告されているが、生産環境安定には量的にも時期的にも不十分とみられている。小麦
に対する割高感が強いこと、アルゼンチンで降雨予報が伝わっていること、農家売りが
膨らんでいることはネガティブだが、まだ値を崩す環境にはないだろう。
 大豆は、アルゼンチンの天候リスクで上昇傾向にあるが、ボックス相場が踏襲されて
いる。トウモロコシとの連動で底固さが認められるが、一気に急伸していくまでのテー
マは乏しい。横ばいからじり高の展開が想定され、アルゼンチンの乾燥懸念が維持され
ると昨年9月の1070セントが打診される。価格リスクは上向きとみて良いが、需給
のひっ迫度が高いとは言い難く、トウモロコシ相場ほどに強気の投資環境にはない。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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