日銀決定会合受けた円高は一巡、円安とドル安の動き優勢に ドル円156円付近=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、円安とドル安の動きが優勢。ドル円は日銀決定会合を受けた円高の動きを戻してきている。決定会合では予想通り政策金利を0.50%へと引き上げた。展望リポートでインフレ見通しが上方修正され、声明では「経済・物価見通しが実現していく確度が高まっている」「見通しが実現していけば引き続き政策金利を引き上げていく」としたことが円買い反応を広げた。ドル円は156円台前半から155円近くまで下落。続く植田日銀総裁会見では「経済・物価見通し実現なら引き続き利上げで緩和度合い調整」としたことが追加利上げを想起させ155円台割れから154.85近辺まで下押しされた。しかし、「緩和度合い調整ペースやタイミングは経済・物価次第、予断は持っていない」と具体的な時期などについてぼかしたことで円高は一服した。ロンドン時間には156円付近へと買い戻されている。クロス円も堅調。ユーロ円は162円付近から163円台後半へ、ポンド円は192円付近から194円近くまで買われている。東京市場からのドル売りも継続し、ユーロドルは1.04台前半から1.05台乗せへ、ポンドドルは1.23台から1.24台半ばへと買われている。米株先物は時間外取引で反落。欧州株は独仏株が堅調も、英株は売りが優勢とまちまち。トランプ発言で売られた原油先物は下げ渋っている。 ドル円は156円付近での取引。東京市場では日銀決定会合をめぐって156.41近辺まで一時買われたあと155円近くまで下落した。ロンドン朝方の植田日銀総裁会見中に安値を154.85近辺まで広げたが、次回利上げ時期などへの具体的な言及はみられず円買いは一服した。ロンドン時間にはクロス円の上昇とともに156円付近へと反発している。 ユーロドルは1.04台後半での取引。東京市場で1.04台前半から半ばへと買われたあと、ロンドン市場でも一段高となっている。一時1.0515近辺と今年に入ってからの高値を更新している。トランプ関税などへの警戒感が後退しており、トランプトレードのドル買いが巻き戻される流れになっている。対ポンドではユーロ買いが先行もその後は売り戻されている。一連の欧州PMI速報値が回復したことがユーロ買い反応につながっていた。 ポンドドルは1.24台前半での取引。東京朝方の1.2349近辺を安値に終日堅調に推移している。ロンドン序盤には1.2448近辺まで高値を伸ばした。ポンド円は東京午後の192.08近辺を安値に、ロンドン序盤には193.98近辺まで高値を伸ばしている。ユーロポンドは当初、0.8422近辺から0.8462近辺まで買われたが、英PMI速報値の改善をきっかけに反落している。英CBI調査の小売売上高は予想以上の悪化となり、ポンド買いの勢いは一服している。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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