シカゴコーン市況=軒並み反落、米輸出低調と米政権の関税政策が警戒される

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03    496.25      497.00      490.00      490.25      - 6.75
  2025/05    506.50      507.25      500.75      501.50      - 6.00
  2025/07    508.50      508.75      503.00      504.25      - 4.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       409,227        514,860        2,013,785 (+ 33,765)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(1月23日までの週)
 コーン:140万4300トン(事前予想レンジ:60万〜140万トン)
 小 麦: 21万5300トン(事前予想レンジ:20万〜 60万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(2月5日−2月9日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは反落。前日比は6.75〜0.50セント安。前日比は6.75セント安の
490.25セント。
 米農務省(USDA)が発表した週間純輸出成約高が前週以下に留まる弱気な内容だ
ったことに加え、トランプ政権によるメキシコ、カナダ、中国への関税賦課が見込まれ
るなか、今後の輸出用需要不安が高まったことで売り優勢となった。
 3月限は496.25セントで取引を開始した直後に497セントの高値を記録。そ
の後のアジアから欧州にかけての時間帯は494セントを下値支持線とするもちあいと
なったが、シカゴの時間帯を迎えると急速に値を落とした。490セントの安値に何度
も顔合わせする頭重い足取りとなり、この日の安値に近い水準で取引を終了。
 米農務省(USDA)が発表した1月23日までのコーン週間純輸出成約高は140
万4300トンで前週の167万0200トンを下回った。
 今年度の累計純輸出成約高は4328万9600トンと、前年同期の3368万
8900トンをおよそ28.5%上回っている。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は散発的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は2月2日まで北部を中心に局地的〜散発的な降雨が続くだろう。気温は2月2
日まで平年並〜平年を上回るもよう。
 今週は週末にかけて慈雨が続いているものの、少雨が続いていたリオグランデドスル
州の雨量は概ね平年を下回っている。雨量不足が結実期を迎えているコーンの作柄低下
を促すことが警戒される。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は2月1日まで局地的な降雨が続き、気温は2月1日まで平年並が予想される。

 雨が降り続いている影響で、来週にかけて大豆の収穫やサフリーニャコーンの作付は
停滞する見込み。降雨過多による大豆の品質低下や運送問題などが懸念される。
<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年を上回った。
 今後は週末の2月2日にかけて降雨は概ね見込まれず、降雨になっても局地的なもの
にとどまりそう。週末にかけて気温が上昇する見通しで雨量不足が続くなかでの高温が
穀物への影響が警戒される。2月3日の週には再び降雨となると予測されるが、十分な
雨量がもたらされる可能性は低い。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 この24時間は概ね降雨は発生せず。気温は平年を上回った。

 今後は31日まで概ね降雨は発生しないだろう。一方の気温は31日まで平年を上回
る見込み。
 降雨が発生しても多くの地域で期待外れの少雨にとどまっている。多くの地域ではこ
の数週間降雨は発生しておらず、土壌水分の乾燥が進んでいる。
 シカゴ小麦は続伸。調査会社のSovEconがロシアの24/25年度の穀物輸出
量見通しを前月の4370万トンから4280万トンに引き下げたことが買い支援要因
となった。なお、ロシアの23/24年度の穀物輸出量は5240万トンだった。3月
限は一時は昨年11月下旬以来の高水準まで値を伸ばした。
 中心限月の3月限は前日比4.00セント高の566.50セントで終えた。
今日の材料
・ブラジル産地南部ではリオグランデドスル州で少雨傾向が続き乾燥による作柄低下
 が警戒される。
・ブラジル中部産地では降雨過多 による大豆収穫およびサフリーニャコーン作付け
 などが遅延懸念が高まる。
・アルゼンチン産地中部および南部では土壌水分の乾燥が続く。気温も上昇し作柄低下
 の可能性が強まる。
・1月23日までのコーン週間純輸出成約高は140万4300トンで前週の167万
 0200トン。
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