金・銀午前=金は急反発、NY高を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金が急反発。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物
相場の上げ一服や円高に上値を抑えられた。銀は6月限が上昇した。
 午前11時1分現在の前営業日比は、金標準が101〜125円高、金ミニが
28.5〜122.0円高、ゴールドスポットが516円高、銀が3.9円高。
 午前11時1分現在の出来高は、金が1万8539枚、金ミニが6802枚、ゴール
ドスポットが1984枚、銀が1枚。
【NY金は予想以下の米GDPなどが支援】
 金は予想以下の米国内総生産(GDP)などが支援要因になった。第4四半期の米G
DP速報値は年率換算で前期比2.3%増となった。前四半期の3.1%増から減速
し、市場予想の2.6%増を下回った。ただ個人消費は4.2%増(第3四半期3.7
%増)と、2023年第1四半期以来の高い伸びとなった。一方、欧州中央銀行(EC
B)は、主要政策金利の0.25%引き下げを決定した。利下げは4会合連続で、昨年
6月以降で5回目。インフレ低下プロセスは「オントラック」と指摘し、持続的なイン
フレよりも経済成長の低迷の方が大きく懸念される中、一段の金融緩和の可能性を排除
しなかった。
 トランプ米大統領は、メキシコとカナダからの石油輸入に25%の関税を課すかどう
かについて30日中に決定する見通しを示した。メキシコとカナダが合成麻薬「フェン
タニル」や移民の米国への流入を止めなければ、2月1日から関税を課すと繰り返し警
告している。一方、米下院中国特別委員会の指導部がトランプ政権に対して、中国の新
興人工知能(AI)企業ディープシークが利用しているとされるエヌビディア製半導体
の輸出規制を検討するよう要請した。また世界の企業や政府機関の間で中国の新興企
業、DeepSeek(ディープシーク)が開発した人工知能(AI)モデルの使用を
制限する動きが広がってきた。中国政府へのデータ流出リスクやプライバシー保護の脆
弱性に対する懸念が背景にあるという。
 金先限は1万3947円まで上昇した。ニューヨーク高が支援要因になった。円相場
は1ドル=154円台前半で円高に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、上げ一服。きのうの海外市場では、予想以下の米国内総生
産(GDP)などを受けて買い優勢となり、史上最高値を更新した。アジア市場では、
朝方の2794.49ドルから、ドル安を受けて2799ドル台まで上昇したのち、上
げ一服となった。
 午前11時現在、金が2796.41ドル、銀は3141セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が2761.77ドル、銀が3085セント。

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