NYプラチナ市況=続落、米大統領の相互関税発言が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
 プラチナ   (25/ 4)  1023.4     1036.3      1012.2      1020.8    -  1.5
         (25/ 7)  1031.1    1043.8      1021.0      1029.2    -  1.7
 パラジウム  (25/ 3)   991.50    1004.50      979.00      982.40   - 11.60
         (25/ 6)  1011.50    1020.50      997.00      999.70   - 11.30
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
 プラチナ          26,009         23,798        76,761       (+  1,877)
 パラジウム          7,290          5,603        18,223       (+    637)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          44,303.40  - 444.23
     前日  151.52/54   1.0388/90   ・ナスダック         19,523.40  - 268.59
     本日  151.29/31   1.0327/29   ・10年米国債利回り      4.48  +   0.05
・NY原油  (25/ 3)   71.00 + 0.39  ・SPDR保有金残高    864.19      0.00
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 プラチナ系貴金属(PGM)は続落。前日比はプラチナが2.6〜1.5ドル安、中
心限月の4月限が1.5ドル安、パラジウムが11.60〜10.50ドル安、中心限
月の3月限は11.60ドル安。
 プラチナ4月限は続落。時間外取引では、金堅調につれ高となった。欧州時間に入る
と、買い戻されて上値を伸ばしたが、買い一巡後は上げ一服となった。日中取引では、
予想以下の米雇用統計を受けて押し目を買われた。その後は米大統領の相互関税発言を
受けてドル高に振れると、戻りを売られた。
 パラジウム3月限は欧州時間に戻りを売られると、米大統領の相互関税発言を受けて
軟調となった。
 プラチナ4月限は時間外取引を1021.3〜1036.3ドルのレンジで推移し、
前日比4.0ドル高の1026.3ドルとなった。4月限は高寄りしたのち、金堅調に
つれ高となった。欧州時間に入ると、買い戻されて上値を伸ばしたが、買い一巡後は上
げ一服となった。
 日中取引では、1022.0ドルまで下落したのち、予想以下の米雇用統計や金堅調
を受けて押し目を買われ、1035.3ドルまで上昇した。その後は米大統領の相互関
税発言を受けてドル高に振れると、戻りを売られ、1012.2ドルまで下落した。
 1月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増と前月(25
万6000人増)から伸びが鈍化し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業
率は4.0%と昨年5月以来の低水準にあり、米連邦準備理事会(FRB)は少なくと
も6月までは利下げを延期できる可能性が高い。一方、トランプ大統領は日米首脳会談
で大統領執務室で記者団に対し、対日貿易赤字の問題に取り組み、「均衡」に戻したい
と語った。関税が赤字に対処する選択肢とも述べた。
 パラジウム3月限は、時間外取引を985.00〜1004.50ドルのレンジで
推移し、前日比7.50ドル安の986.50ドルとなった。3月限は安寄りしたの
ち、他の貴金属の堅調が下支えになった。欧州時間に入ると、押し目を買われたが、買
い一巡後は売り優勢となった。
 日中取引では、979.00ドルまで下落したのち、他の貴金属の堅調を受けて慈愛
を引き締めると、994.50ドルまで戻した。その後は米大統領の相互関税発言を受
けて売り優勢となった。
 6日のナイメックス指定倉庫在庫は、プラチナが前日比変わらずの46万2068オ
ンス、パラジウムは同変わらずの4万9811オンス。
今日の材料
・12月の独輸出は前月比2.9%増と、市場予想の0.6%減を上回った。一方、鉱
工業生産は前月比2.4%減と、市場予想の0.6%減以上の落ち込みとなった。
・米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレ率が予想通りに年内に一段と
低下すれば、トランプ政権の関税などの政策で大きなサプライズがない限り、年末まで
に金利を現行水準より「小幅」に引き下げることを支持すると述べた。
・ルビオ米国務長官は今月中旬にイスラエルとアラブ諸国を訪問する。
・1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増と、前月(26
万1000人増)から伸びが鈍化し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業
率は4.0%と昨年5月以来の低水準にあり、米連邦準備理事会(FRB)は少なくと
も6月までは利下げを延期できる可能性が高い。
・イングランド銀行のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、今年予想されるインフ
レ率の上昇は二次的な物価上昇圧力にはつながらないと述べた。
・2月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は67.8と、7カ月ぶりの低水準
を付けた。市場予想は71.1。トランプ政権が掲げる関税措置による購買力の低下を
回避するには遅すぎるとの懸念から、期待インフレ率が急上昇した。1年先の期待イン
フレ率は4.3%と、前月の3.3%から上昇し、2023年11月以来の高水準。
・12月の米卸売在庫は0.5%減と、前月発表された速報値と変わらずだった。市場
予想と一致した。前年同月比は0.1%減だった。
・米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、連邦準備理事会(FRB)の政策金利は1
年〜1年半後には「相当程度」低下するとの見方を示した。ただ、利下げペースはイン
フレ率が低下する速度のほか、トランプ政権が掲げる関税政策の影響次第になるとの認
識を示した。
・1月のカナダの失業率は6.6%と、2024年12月の6.7%から改善した。市
場予想を覆し、2カ月連続で改善した。純雇用者数は前月比7万6000人増えた。純
雇用者数の伸びは24年12月改定値の9万1000人からは減速したものの、引き続
き堅調だった。
・米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は、今四半期も堅調な経済成長が続く
とみており、利下げを急いでいないとの考えを示した。インフレ進展の鈍化やトランプ
政権の政策が経済に与える影響を巡る不透明さなどにも言及した。
・トランプ大統領は大統領執務室で記者団に対し、対日貿易赤字の問題に取り組み、
「均衡」に戻したいと語った。「かなり簡単にできるはずだ」とし、日本側も公平さを
求めているという認識を示した。関税が赤字に対処する選択肢とも述べた。
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