シカゴコーン市況=反発、大口輸出成約や需給報告に対する強気の見方で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03     485.75      492.75      482.25      491.50      + 4.00
  2025/05     498.25      505.25      495.25      504.50      + 4.00
  2025/07     502.00      508.25      499.25      507.50      + 3.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電         542,574        2,016,018 (- 12,530)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高(2月6日までの週)
 コーン:133万4200トン(前週改定値:125万3000トン)
 小 麦: 53万6200トン(前週改定値: 25万3100トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(2月16日−2月20日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年並み〜上回る
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年並み〜上回る。
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 コーンは反発。前日比は1.75〜5.75セント高。3月限は前日比4.00セン
ト高の491.50セント。
 ブラジル中心に南米産地で降雨となっていることは上値抑制要因となったものの、デ
イリー報告でメキシコ向けに大口輸出成約が発表されたことや、週間輸出検証高が前週
改定値を上回って好調だったことに支援された。また11日の米農務省(USDA)月
例需給報告で、米国産の期末在庫に加えて、ブラジル、アルゼンチンの生産高、さらに
は世界期末在庫の下方修正が予想されていることも好感された。

 3月限は485.75セントで取引を開始。アジアの時間帯の時間外取引では480
セント台前半で軟調に推移。欧州の時間帯から上昇して480セント台後半を回復し、
米国の時間帯後半に490セント台に乗せた。引けは491.50セントと、490セ
ント台を維持した。

 USDAは、2024/25年度積みでメキシコ向けにコーン36万5000トンの
大口輸出成約があったことを発表した。

 米農務省(USDA)発表の2月6日までのコーン週間輸出検証高は133万
4200トンと、前週改定値の125万3000トンを上回った。累計輸出検証高は
2308万7500トンと。前年同時期の1721万0400トンを約34%上回って
いる。
 11日のUSDA月例需給報告に関するロイター通信の集計による事前予想平均は以
下の通り。
 2024/25年度の米国産期末在庫は15億2400万Bu(前月15億4000
万Bu)。
 2024/25年度ブラジル生産高は1億2674万トン(同1億2700万トン)
 2024/25年度アルゼンチン生産高は4950万トン(同5100万トン)。
 2024/25年度世界期末在庫は2億9252万トン(同2億9334万トン)。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 現在の散発的な降雨が14日まで続くだろう。気温は平年並み〜上回る。大豆の収穫
及びサフリーニャ(二期作)コーンの作付けに対する影響が懸念される。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 雨季に入り、先週末も広範に降雨となったが、今週もずっと降雨が続きそうだ。降雨
は強くなく、大豆の収穫や二期作コーンの作付け作業はできそうだが、二期作コーンの
作付けに適した時期の期限があと2週間に迫って来た。

<アルゼンチン全域>
 先週末は南部で局地的に降雨が見られたが、それ以外の地域では降雨がなく、最高気
温が38℃近くまで上昇した。再び作物にはストレスとなっている。13日にかけて前
線の通過があるが、降雨は散発的なものとなり、まとまった雨量となるのは北東部の一
部地域に限られよう。一部の大豆やコーンにはすでにダメージが見られるため、今後の
降雨によっても、作柄が改善する保証はない。

 シカゴ小麦は期近から小幅続落。週間輸出検証高は前週から倍増したものの53万ト
ン台と多くなく、11日のUSDA需給報告で、米国産の期末在庫が小幅に上方修正が
予想されていることで上値が重くなった。また調査会社、APK−インフォームが
2024/25年度のウクライナの小麦輸出見通しを1450万トンに上方修正したこ
とも嫌気された。
 中心限月の3月限は前日比3.25セント安の579.50セント。
今日の材料
・ブラジル産地は降雨で、大豆の収穫および二期作コーンの作付け懸念。
・アルゼンチン産地では先週末、南部以外では降雨なく気温も38℃近くまで上昇。す
 でに大豆やコーンにダメージが見られ、今後の降雨で作柄が改善する保証はない。
・2024/25年度積みでメキシコ向けにコーン36万5000トンの大口輸出成約
 =USDA。
・コーン週間輸出検証高は133万4200トンと、前週改定値の125万3000ト
 ンを上回る=USDA。

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